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新装版 画文集 炭鉱に生きる 地の底の人生記録
 
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新装版 画文集 炭鉱に生きる 地の底の人生記録 [単行本]

山本 作兵衛
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

中身画像をご紹介─「寝掘り」

明治・大正期の炭鉱では、高さ45センチ以下の坑道の場合、横になって炭を掘ったという。


中身画像を拡大

内容説明

ユネスコ「世界記憶遺産」登録を機に1967年に刊行された画文集を緊急復刊!

世界人類の記憶の殿堂に収められた、あるヤマ人(炭坑夫)の記録――。
山本作兵衛翁が孫たちの世代のために遺した文章と約150点の図版で、
明治・大正期の炭鉱のありのままの姿がいま再びよみがえる!!
50余年、筑豊で炭鉱夫として働き、還暦を過ぎて絵筆を握った作兵衛翁の炭坑画は、
民俗学者・宮本常一氏や記録文学作家・上野英信氏らから高い評価を受けていました。
美学生時代に作兵衛画を模写したこともある
イラストレーター・南伸坊氏による装丁でデザインを一新し、
巻末には、詩人・金子光晴氏、作家・石牟礼道子氏、画家・菊畑茂久馬氏、南伸坊氏らによる当時の書評やエッセイを採録した新装版です。

【著者紹介】
山本作兵衛(やまもと・さくべえ)
明治25年(1892年)福岡県嘉穂郡笠松村鶴三緒(現飯塚市)生まれ。7歳から炭鉱に入り、父の仕事を手伝う。以来50余年、筑豊地方の炭鉱で働き続けてきた。
昭和33年(1958年)、「炭鉱の姿を記録して孫たちに残しておこう」と絵筆を握り、明治・大正・昭和の炭鉱の姿を描き始めた。昭和59年(1984年)、老衰により逝去。今年5月、585点の絵画や6点の日記などが、ユネスコが認定する「世界記憶遺産」に国内から初めて登録された。

登録情報

  • 単行本: 226ページ
  • 出版社: 講談社; 新装版 (2011/7/29)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062171716
  • ISBN-13: 978-4062171717
  • 発売日: 2011/7/29
  • 商品の寸法: 19.8 x 13.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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30 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
びっくり 2011/8/29
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びっくりする。一人の老炭鉱夫がこんなに素晴らしい画文を残したとは。山本作兵衛が描かなければ、知らないまま忘れ去られていったに違いない世界が、しっかり歴史に残された。ユネスコが、源氏物語絵巻や鳥獣戯画ではなく、作兵衛の作品を世界記憶遺産に残したが、これはユネスコの英知であろう。源氏物語絵巻や、鳥獣戯画は、国宝としてしっかり保護されている。しかし作兵衛のものはそうではない。このことを一人の日本人として素直に喜びたいと思う。更に望むことが一つある。それは画文の文の部分である。絵に添えられたその文は、小さい手書きで、読みにくい。これをはっきり読み下して活字で添付してほしい。なぜなら、この文の内容もきわめて貴重なもので、大切な財産と思うからである。願わくば、この文をまとめた一冊があっても良いのではないかとすら思う。一考を期待したい。
このレビューは参考になりましたか?
13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Q-chan
 久しぶりに心から感動を受けた本でした。世界記憶遺産に登録されたという事で、ミーハー的な興味で読み始めたのですが、
作兵衛さんの飾らない語り口、そして信じられないほどの正確な記憶力に圧倒されました。いつ、どこで、なにが、どうなっていたか、
50数年前の状況を、あたかも昨日の事のように、淡々と表現されるのですから。

 だから絵も、びっくりするくらい精密で、正確で、細かいところまで描かれています。幼い頃から絵がお好きだったこともあって
観察力も並ではなかった事を証明しています。そして一番私が気になったのは、描かれた人たちの目。
辛い、困難な状況なのに皆、一様に冷静な目をしています。最初は違和感を覚えたのですが、読み終わって納得しました。

 絵は描いた本人を表すとも言われますが、絵の中の人たちは、作兵衛さんの分身なのです。作兵衛さんは辛い坑内作業に従事
していても、常に冷静に周囲を観察していたのでしょう。だからその目がしっかり描かれているのです。
 冷静に物事を見つめる事ができたからこそ、長生きをされ、このような正に偉大な業績を遺されたと思います。あとがきによれば
遺言は「死んだら嘆かずに、万歳をして送ってくれ」だったとのこと。私も遅ればせながら作兵衛翁に万歳三唱を贈ります。

 ノン・フィクションとは称しながら演出過大な本が多いこのご時勢、久しぶりに「何も足さない、何も引かない」本物のノン・フィクション
に出会いました。皆様もぜひ、一度手にされてはいかがでしょうか。
 蛇足ながら、我が父は作兵衛さんより8歳年下の明治33年生まれでしたが、浪花節の「石童丸」をよく唸っていた理由が、
この本を読んで今、やっと分かった事もこの本のおかげです。
 
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
"地の底の人生記録"と副題にあるとおり、常に危険な
労働環境の中で、苦悩と辛苦に苛まれながらも、人生
に対する真摯な気持ちを失わずに、働き続ける。
自分自身の歩んだ人生を振り返り、画集と坑内歌によ
って、炭坑夫の人生が描かれているのだ。

著者・山本作兵衛氏は、7歳で初めて炭坑(ヤマ)に入り
親の手伝いをはじめて、約50年もの間、「炭坑夫」とし
ての人生を背負ってきた。

明治初期から昭和30年代まで、石炭産業は国内の主要
エネルギーとして、根幹を支えた。その暗い作業現場
に携わる老若男女を問わず、その生活が緻密で見事な
スケッチで残されている。
もちろん、危険な作業を伴う地下に筆記道具を持ち込
んだのでは無く、65歳の退職後に、身に染みついた
感覚と記憶を辿って、描いたものだ。
本書には、辛い労働環境はあっても、決して「希望」
は捨てない我慢強い「労働者」がいる。
本当に驚きなのである。

「親の因果が 子にまでむくい 低い街道で スラを曳く」

その昔、日本が欧米列強に追いつく為に、苦労をした
時代があった。
その時代に、常に暗い危険な作業現場に出かけて、家族
を守る炭坑夫がいた。そうそるしか、生きる術がなかっ
た。我慢強く勇気づけられる充実の一冊に、最大の敬意を
払いたいのである。
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