本書は、非常に基礎的なことから話を始めて、何らの端折りをすることもなく、放射線防護の重要な知識を、深く広く説明している。本当の学問とはこういうものだ。分厚いので読むのが大変だが、最初のところだけしっかり読んで、あとは知りたいことがあったときに見れば良いと思う。そうすれば、マスメディアやネットで原発に関する記事や発言を見たときに、誰が嘘をついていて、誰が本当のことを言っているか、自分で判断できるようになる。更に、放射線に直面して、どう考えたら良いかの基盤を得ることができる。値段は高いように思うかもしれないが、旧版は2万円だったことを思うと、安くて泣けてくる。チェルノブイリのあとに、日本政府の人間が本書をしっかり勉強しておけば、今回の事態は避けられたであろう。