著者は会計士です。「世界一わかりやすい・・」という大仰なタイトルですが、たしかに分かりやすいです。会計の細則を微に入り細に入り・・・ではなく会計のつかみ方(注目ポイント)を示す本です。ポイントとは、「(さまざまな指標は)割り算により算出されていること」「大きな数字に着目すること」「お金の回転をイメージすること」です。
会計の4要素を資金源(どこから調達したか)、資産(収益を生むためのストック)、費用(収益を生むための支出)、収益として定義しています。水源(資金源)から水をくみだして森(資産)を大きくし、森の一部を燃やして(費用化)、そのエネルギー(利益)で鉄(収益)を作り、この鉄(収益)を使って水源(資金源)を開発する・・・という比喩をつかってお金の流れをイメージさせています。また、会計用語の純資産とは、実際には、「純資金源」と呼ぶべき物である、など会計用語の定義のわかりにくさについてもうまく説明されています。伝統的な会計からすればデフォルメしすぎ、捨象しすぎ、とにもかくにも断言してはいけないことを断言しすぎ・・・と思われるかもしれませんが、あえて専門家がこういう独自アプローチ・独自のたとえ話で会計のような専門家の世界を説明することはとても大切だと思います。
専門的な詳細までは説明していません。「やさしい」かわりに「めんどうなことまでは説明しない」というスタンスです。