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話はまず、現在の状態を完全に測定できれば未来も完全に予測が可能だというラプラスの世界観(ラプラスの悪魔)から始まる。続いて、光が粒子と波動の両方の性質をもつ話が出てくる。そして、光のエネルギーには単位量があって、それ以上小さく分割することはできないというプランクの量子仮説、その量(プランク定数h)を求める実験へと進む。さらに、計測の際に位置を決めようとすれば速度があいまいになり、速度を決めようとすれば位置が不正確になることから、ラプラスの因果律にもとづく決定論的世界観を否定する話になる。また、計測するという行為そのものが、計測の対象の状態に影響を及ぼすことから、ハイゼンベルグの不確定性原理が出てくる。これが本書の書名でもある。
ノーベル物理学賞受賞者たちの業績を、湯川秀樹博士の中間子論も含めて、多数紹介している。ヘリウムは絶対零度でも凍らず、液体としてわずかながら運動をしていることも、古典的な物理学によるイメージを変えた。最後に、放射性元素の入った容器の中に閉じ込めた猫について、2分の1の確率で放射されるアルファ粒子が出れば死に、出なければ生きている装置になっているとき、その生死は生と死の状態を半々にもったものだ、というシュレーディンガーの猫の話題を取り上げている。
本来は複雑な数式を用いて説明する内容を、日常的なことばでわかりやすく、縦書きの本の中で解説しようとした著者の努力が結実した1冊だといえよう。(有澤 誠)
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ところが、この本はどうだろう。感動的なまでのわかりやすさ!
なにしろ、いきなり『巨人の星』である。星飛雄馬の消える魔球を
足がかりに量子論とはそもそも何かを解き明かしていく序章。
ラプラスの悪魔、シュレーディンガーの猫。筆者は持ち前の(?)
サービス精神によりたとえ話を駆使しながらわかりやすく解いてくれる。
筆者が教えてくれるのは「わかる」ということの喜び、快感だ。
私自身、もちろん全てを理解したとはいえないが、文科系の私でも<BR!>最後まで楽しく読める本。是非一読。
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