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その他、記者クラブ制度、再販価格維持制度、販売店の強引な勧誘など、昔から言われてきた問題点も一通り触れられているが、すでに言われてきたことの繰り返しが多く、元記者ならではの内部告発があるわけでもない。また、偏向した報道、記者の取材能力のなさ、誤報の多さ、事件報道のあり方、各社の横並び体質など、もっと重大な問題には何も触れられていない。さらに、地方紙の淘汰や全国紙の他メディアとの連携など、今後生じるであろう変化への展望もない。アメリカの新聞の課題を論じた第1章と第2章は面白かったが、単なる紹介に終わっているし、新聞各社のウェブサイトを紹介する第3章に至っては、本書のテーマと何の関係があるのか理解できない。
総じて本書は、さまざまな問題を抱える新聞社を、新聞記者OBが叱咤する、身内による身内のための警告の書であり、我々一般の読者へ向けたメッセージだとは思えない。元新聞記者の危機意識がどのようなものかを理解するには格好の本だが、その意識の甘さに落胆する本でもある。今後もっと厳しい内部批判が行われることに期待したい。
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