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新編 教えるということ (ちくま学芸文庫)
 
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新編 教えるということ (ちくま学芸文庫) [文庫]

大村 はま
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

50年に及んで一教師として教育実践の場に立ち、退職後も新しいテーマを研究・発表しつづけている著者が、本当に“教える”ということはどういうことなのか、具体的な数々のエピソードを通して語った表題作「教えるということ」をはじめ、「教師の仕事」、「教室に魅力を」、「若いときにしておいてよかったと思うこと」を収録。プロの教師としてあるべき姿、教育に取り組む姿勢について、きびしくかつ暖かく語る。教育にかかわる人をはじめ、教育に関心をもつすべての人々、とくにこれからの社会を担う若い人々に贈る一冊。

登録情報

  • 文庫: 236ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1996/06)
  • ISBN-10: 4480082875
  • ISBN-13: 978-4480082879
  • 発売日: 1996/06
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
 戦前の高等女学校を皮切りに、50年にわたって高校・中学で国語を教え続けた著者の講演録。
 具体的な授業の方法を紹介している部分は少なく、教師に必要なことは何か、ということが語られる。
 意外に思うことも多い。

 黙読しているときでも唇が動いている子供、声帯が動いているはすぐに世話をしてやって「黙読」できるようにしてやらないと、早く読めるようにはならないという。最近は声に出して読むことがはやりだが、「黙読」は「黙読」として必要であり、トレーニングしなくてはできないことなのだ。

 しかも「小学校一年のうちに絶対に直さないと、時機おくれになります」(p41)と言っている。
 年齢が低いうちの訓練が重要だ、とうことは、大脳生理学者の言葉を引いて、「中学時代につかなかった癖は、永遠につかない」(p61)とまで言っている。

 新聞などでは、いつまでも教え子の心に残る教師を理想としているが、この本では逆に、「わたしの受け持った卒業生は、「先生のことを忘れない」と言ったこともないし、また私も忘れてほしいと思っています」(p70)と言い切る。そしてそう言う理由も、納得できるものだ。

 もう一つ。「子どもに自分がむいているということ、子どもが好きだということは、とてもマイナス面が多いということです」(p91)。さあ、この言葉をどう受け取る。教師の仕事は「子どもともに幸せに暮らすことのみ」ではなく「子どもを一人で生き抜く人間に鍛えあげること」(p93)だというのである。
 こういう視点は、プロ教師に近い。

 子どもに対して、愛情にあふれているというよりは、むしろ冷徹なのである。
 「一生懸命子どもを教えれば必ずできるようななるなどというものではない。教室はそんななまやさしいところではありません」(p104)
 評論家や新聞記者のまき散らす幻想とは無縁である。

 後の方でも、「努力すれば、どんなことでもできる」という言葉を明快に否定して、「そういうことはないのです。努力してもできないことは、山のようにあるのです」(p212)と言い切っている。
 全体としては教師に対して非常に厳しい本である。世の教師の職業意識の低さを繰り返し批判している。

 しかし、この本、新聞の教育欄でしたり顔であれこれ言う人たちは、読んだらどう思うのだろう。ああいう人たちは、自分に都合の悪いところは目に入らないんだろうな。

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By サトマン トップ1000レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
 教育を職業としている方の本の中で、度々大村はま先生の著書「教えるということ」を推薦している文言を目にした。中には新学期が始まると必ず目を通し新鮮な気持ちで授業に臨むというような熱心な方もいるようです。

 確かに本書には、著者が苦労して歩んできた中学教師としての心構えがあります。新人の教師ないしは、民間の教育産業に勤めている方は身につまされる部分が多分にあるのではないでしょうか。大村さんが職業としての教師のハードルを上げ、教育の質を向上させたことが良く分かり、感動いたしました。
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形式:文庫
 本書を読んでいくつか考えさせられた部分があったが、その中で1点を取り上げたい。

  「私は、自分の幸福感の中に浸ってばかりいないで、きちっと立ち上がって自分の本職は何かという目で、温かいけれども非常にきびしい目で、子どもたちをみることができなければならないと思います。」(93頁)

 「子どもが好きだから」という教師の志望動機に多いこの言葉に対して、大村はまは教師にとってそれは良いことだけれども、同時にそのマイナス面も指摘している。子どものかわいさに酔ってしまい、子供を一人で生き抜く人間に鍛え上げることを考えないと教育ではないとしている。

 大村はまの言葉に触れ、教師は生徒たちを甘やかすことで、彼らの将来を台無しにしてしまう危険性を常に考えなければならないと思った。
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