とにかく親切な聖書です。活字が凄く大きいことから始まって、新共同訳とは比べものにならない小見出し、区分。そして適度な注です。世に名高い分冊版は、研究者でもないかぎり注が多すぎます。要らぬ注も只あり読書・黙想の妨げになる場合も。そこへいくとこの合本は切り詰められた最低限のもので、読書の邪魔にならず、それでいて「ここは」という時には深い注がいてくれます。また韻文形式も凄い親切な効果をあげていて、ヨハネ福音書・ヘブライ書の読み易さはもとより、エフェソ書・フィリピ書・コロサイ書の讃歌が美しく読めるのも嬉しいことです。
それで文章の名調子や味わい・人間味を堪能したい時は「大正改訳」や「バルバロ訳」を使いますが、聖書の本当の条件としては「使いやすい」「黙想しやすい」ことが第一条件なので僕のメインの聖書になっています。日本に聖書が普及する上でちからになってほしい。「カトリックとかプロテスタントとかどうでもよい。新約だけでも読んでみたいわ」というノン・クリスチャンの方にもお勧めします。一番読みやすい新約聖書ですから。