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新版 霊柩車の誕生 (朝日選書)
 
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新版 霊柩車の誕生 (朝日選書) [単行本]

井上 章一
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

あの霊柩車の発祥を日本の葬送の変遷の中で解明しつつ、近代都市民俗を浮き彫りにする、文化人類学の新たな一ページ。

登録情報

  • 単行本: 194ページ
  • 出版社: 朝日新聞社; 新版 (1990/05)
  • ISBN-10: 4022595027
  • ISBN-13: 978-4022595027
  • 発売日: 1990/05
  • 商品の寸法: 18.6 x 12.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By JBHHLW
形式:単行本
霊柩車とか桂離宮の伝説とか、美人論とか、著者の取り上げるネタはいつも、つい食指が動いてしまいます。書名見ただけで、つい買ってしまいます。

霊柩車なんて、あんなデザイン誰が考えたんでしょう?ワゴンにお寺が載っているんですから。バロック風の教会が載っている霊柩車がキリスト教圏にあればまだわかりやすいですけど。自動車が発明されたのが1885年ですから、これ以降というのは確実です。当たり前ですね。たったこれだけの歴史ですら追うのが難しいというのが面白いですね。

但し、考現学の本にありがちなように、ネタとしては面白いのですが、そこから何か新しいパースペクティブが浮かんでこないのが残念です。

所謂、突込みの甘さというのでしょうか?でも、どんな突込みを期待しているのか自分でもわかりません。英米系の本のように変な理屈付けられても困りますし…
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 この書物は著者の処女出版。この人は読者を楽しませることに多くの力をはらっている。「あとがき」にそのことがよくでている。霊柩車論を吹聴して、「霊柩車の井上」というイメージをもらい、『あの車を見るたびにお前の顔を思いだす』と友人に言われ、「本書の出版でこのイメージを決定的にする」、と。

 本文はと言うと、葬送形式の推移のなかに、大正中期からはじまる大衆社会の形成を見る。それにあわせる形で、大衆のデザイン感覚反映したキュッチュな「宮型(神社仏閣、仏壇やお神輿を思いださせる)霊柩車」が普及する。

 あるいは、宮型霊柩車の普及が、それまでは上層階層から下層階層へ流れていった文化に反撃し、逆に下層の文化が上層の文化を駆逐するということを、実証してみせた、大変楽しいお話。多くの小説からの引用がある。

 霊柩車を素材に、キュッチュを媒介にして、他人の参考文献を借りずに、文化論をたたき出して見せるのは著者ぐらいなものでは、なかろうか。

 あまりにも独創的なので、その後の作品はこの著書を中心にまわっていないだろうか。何を言う。モーツアルトを聞いてみよ。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By enuyon
形式:単行本
この本の出た当時、宮型霊柩車は普及過程だったが、
30年たって最近首都圏では宮型霊柩車を見かけなくなった。

土着的が意味する中身も変わって、
宮型霊柩車を受け入れる土壌が変質してるのが理由と思われる。
30年前であれば宮型霊柩車のような、
過度に日本的な意匠は土着的と言えた。
だが、2010年時点でみると、
宮型霊柩車を創造しそして憧れていたような、
地方在住の非インテリ層には、純日本的なモチーフは人気がない。
彼らが支持するのは、YOSAKOIソーラン、金髪、VIPカー、
ラグジュアリーカーのような、ヤンキー文化で、
アメリカの香りがそこはかとなく漂う意匠でないと受け入れないだろう。
(これらを旧来の土着と同列にしていいかは置いておくが)

将来、宮型霊柩車は地方からも駆逐され、
かつてそんなものもあった、と追憶を持って語られる。
そのときにこの本がもう一度見直されるだろう。
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