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33 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
なるほど2極化への対応ですね,
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レビュー対象商品: 新版 年収300万円時代を生き抜く経済学 (知恵の森文庫) (文庫)
著者はこのところテレビなどでもよく見かける経済評論家の森永卓朗氏です。この手の本でいつも引っかかるのは「経済学」という題名です。学などと呼べるようなレベルに達していないのに、何かこういう名前を付けたがる。竹内さんの『路地裏の経済学』以来の悪習なのだろうかと思います。 とはいえ、内容としてはすばらしいものだと思います。 1,経済の現状として、今後は年収300万の庶民と、何千万、何億という1割以下の金持ちに階級分化していくということを指摘し、 2,このような社会においても、庶民はつまるところ「妙な外見のこだわり」あるいは見栄みたいなものを捨てれば、人間は年収300万で十分やっていけるというものです。例えばブランドものがほしいとか、いいクルマに乗りたいとか、いいものを食いたい とかいうようなものですね。 確かに1980年代以降 アメリカから始まった所得格差の拡大現象は先進国全般に拡がっています。日本ではこれまで年功序列制度のおかげで1000万にまで上昇してきた単なる事務職サラリーマンの年収ですが、今後は何のスキルもないサラリーマンが300万円の年収になるのは必然的でしょう。この意味で1は正しい現状認識だと思います。 しかし著者の本分は2の当為概念的な主張にあります。自身の経験も交えながら、300万も1000万も大した差はないのだと言いきる著者には好ましい共感を覚えます。僕自身、BMWに乗りたいとか、エルメスの時計が欲しいとか、何かそういうような欲求に絶え間なく悩まされるのですが、クルマは軽自動車、時計は携帯の待ち受け、水分補給は水道水、という生活でもやっていけるのは経験済みです。 いうまでもないことですが、アメリカなんかではフリーター的な所得階層では年収は200万にも満たないのです。しかし、僕の経験ではそれでも人として主観的には人たる尊厳を持って生きるのに不十分ではないと思います。 おそらく僕はサラリーマンではないために、人との関わりが大分少ないために こういうことが可能なのかもしれませんね。濃密に人と接するなら僕もアルマーニのスーツでも、と我慢できなくなってしまうのかもしれません。あな煩悩の尽きまじや 南無阿弥陀仏 ナムアミダブツ、、、、
60 人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
「下流社会」と対で読むと面白い,
By 山田晃嗣 (神奈川県横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 新版 年収300万円時代を生き抜く経済学 (知恵の森文庫) (文庫)
遅ればせながらこの本を読んだのは2006年の5月。三浦展の「下流社会」を読んだ直後だったので、 この2つを対比させながら非常に興味深く読むことが出来た。 「今後の日本がより階級差の激しい社会に変わる」と言う点では、 2つの本の著者の認識は一致している。 その変化を、三浦が「必然的な流れ」と解釈しているのに対し 森永は「小泉を初めとしたエリート層の陰謀」とする。 また、三浦が「下流にならないようにしよう」と訴えるのに対し、 森永は「下流でも良いじゃないか」と言う。 どちらが正しいかを結論づける必要はないだろう。 それぞれ目指す方向によってどちらの本もそれなりのヒントを与えてくれる。 「下流社会」のレビューにも書いたが、 日本社会の階級化が進むことは避けようのないことなのだ。 自分なりの対処を見つける必要があるが、 「この本の通りにやれば全てOK」はありえない。 複数の情報源から自分にとっての最適解を見つけるしかないのだ。 この文庫版は、オリジナルの「年収300万円を..」と、 その続編の2つの単行本を合体させたものらしい。 オリジナルがベストセラーになった際に 「自分は高収入なのに..」と言う批判が殺到したのだろう。 文庫の後半部分(おそらく続編の内容)に、 森永自身の年収300万円時代や少年時代のトラウマも書かれている。 ある意味で話題の人物である森永卓郎のルーツを探る点でも興味深かった。 星3つか4つで迷ったが、 「下流社会」よりは全体を通して楽しく読めたので星4つ。
54 人中、46人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
サラリーマンの幸せは報酬ではないと言い切っています,
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レビュー対象商品: 新版 年収300万円時代を生き抜く経済学 (知恵の森文庫) (文庫)
2003年発行の「年収300万円時代を生き抜く経済学」と「続年収300万円時代を生き抜く経済学」を再編集して文庫化したもので,2冊のエッセンスが詰まっているようです.原著は2年前の本ですが,内容的にもそれほど時代遅れの感じはしません.原著は読んでいませんが,文庫になったので読んで見ました.第1章は,日本を取り巻く経済・金融の状況について概説していますが,著者の専門分野のため多少難しいことが書いてあります.そして,第2章では多くのサラリーマンが年収300万円はおろか,100万円台の時代がやってくると予測しています.第3章以降では,「勝ち組(高収入な人たち)」になることはあきらめて,幸せに生きることを探しましょうと説いています. 私は,プロである限り報酬を追及するのは当たり前のことで,仕事にやりがいがあれば報酬は二の次というのは多少アマチュア的であると思っていました.しかしながら,著者によると,「『これから日本が市場原理主体の社会に変貌する中で,能力や成果が正当に評価されるようになるのだから,きちんと仕事で成果を出していけば,それが出世に結びついていく』と考えるのは,完全な誤り」だそうです.それでも「勝ち組」になりたければ,家庭やプライベートは全て犠牲にし,上司にはゴマをすり,同僚の足は引っ張り,できそうな後輩は早めにつぶす,他人のよいアイデアは横取りする,ここまでしないとこれからの世の中「勝ち組」にはなれないときっぱりと言い切っています.そして,そうまでして「勝ち組」なりたいですか,というメッセージです. ここまではっきりと言われると,少し考え方を変えざるをえませんね.
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