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14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
資本制という「マトリックス」からの覚醒,
By 白頭 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 新版 史的システムとしての資本主義 (単行本)
資本制を一般的なモデルとして捉えるのではなく、特殊なしかし極めて協力な歴史的事象として捉えようという立場をとっている。平易な表現でかかれてい て分りやすいが内容は壮大。資本制の特殊性について考える上で、いまやウォ ーラーステインは避けて通れない存在。主著『近代世界システム』の入門書と しても最適。市場の内/外を析出する再生産労働抑圧の仕組み、国家という枠 組みを利用しつつ。突出した「ヘゲモニー」さえも先細りにし、システムの平 衡をもたらす狡猾な「インターステイト・システム」の存在。人種差別や普遍 主義というイデオロギー装置の創出…。利己的遺伝子が自己保存の為に乗り物 (個体)を乗り換えるなら、資本制は「資本蓄積」の為にならどんな汚い手も 使う、といった風だ。映画『マトリックス』を思い出した。おぼろげな浮遊感 をきっかけに主人公がマトリックスの存在に目覚める映画だったが、本書はま さにそうした覚醒をもたらす衝撃があるかも知れない。リーマン必読!!
15 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「世界システム論」の概説書,
By
レビュー対象商品: 新版 史的システムとしての資本主義 (単行本)
イマニュエル・ウォーラーステイン (Immanuel Wallerstein,1930〜)は『近代世界システム』等を著わしたアメリカの社会・歴史学者であるが、彼の提唱する歴史理論=世界システム論のエッセンスを平易に概説したのが本書(Historical Capitalism with Capitalist Civilization)である。 彼は、「資本主義」を先ず「歴史的な社会システム」として押さえ(史的システムとしての資本主義)、その第一の特徴を「資本の自己増殖=あくなき資本蓄積」とし、そこから彼独特の資本主義的世界システム論(「中核−辺境」「インターステイト・システム」等)が展開される。そして、そのアプローチの特色は演繹的推論を排している点にある。 ウォーラーステインは、方法論的にはフランス・アナール派歴史学を代表するフェルナン・ブローデル(Fernand Braudel,1902〜1985)の手法を踏襲して「資本主義」の帰納的論証を試みている。ただ、ブローデルは、二人の基本的な視点の一致は認めるものの、彼独自の「世界=経済」論に基づく別の歴史解釈も示している(『歴史入門』参照)。 また、我が国でも金子勝氏が世界システム論に対する批判(覇権国の不存在等)を行っているが(『市場と制度の政治経済学』参照)、本書ではインターステイト・システムにおける「ヘゲモニー」の在り方にも論及しており、この指摘は概ねクリアされていると言ってよいだろう。いずれにしても、ウォーラーステインに係る論争の種は尽きそうにない。
14 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
資本主義の目のウロコ,
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レビュー対象商品: 新版 史的システムとしての資本主義 (単行本)
剰余価値論、再生産論など、マルクスの資本主義論につきものの、煩瑣な数式を除外して、人間の歴史にとって「資本主義」とは何だったかを大胆、かつ大局的に問う力作である。いわば、初期マルクスに見られる鮮烈なヒューマニズムを、グローバル化時代の現代に甦らせた書物で、いまはやりの国際関係論はもちろんのこと、政治学、経済学を志す学徒の必読書といって良い。彼の指摘する「インターステート・システム」と「資本の飽くなき自己増殖欲」は、世界が貧富の両極に分裂して行く必然性を、見事に摘出している。翻訳もこなれている。
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5つ星のうち 4.0
読みやすい。
1980年代の著作であり、この後にウォーラーステインが提唱する新パラダイムの序曲という印象を受けた。... 続きを読む
投稿日: 2008/5/18 投稿者: 33
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