「大恐慌1929」の著者であるガルブレイスが1991年に書いた「バブルの物語」は、人々の欲がいかに深く、自分だけは賢明である、と信じ込み、大損の渦に巻き込まれていく様子が歴史的に「これでもか!これでもか!」と繰り返されている情景をいきいきと綴っている。古くは1630年代の「オランダ:チューリップバブル」から「1987年NY暴落」「1990年東京土地バブル」まで網羅しており、基本手口が類似していることは賢明な読者には誰でもわかる。訳者の鈴木哲太郎が「新版に寄せて」に示唆する通り「2008年バブル崩壊」が本著のバブルと同じなのか?違うのか?を考えながら読むことをお薦めしたい。「暴落の前に金融の天才がいる」(サブプライムローンの発明&CDSの発明と格付け詐欺)、「輪をかけたてこの再発見」(サブプライムローンの初期2年の低金利)、「真実はほとんど無視される」など名言が多くちりばめられて『人間は気付きが大切』という真理を具体的に分かり易く写真入りで述べている。「これから自分の資産をどのように守りたいか」を考えている人に特に有益だ。