一般人では窺い知る事のできない世界を、筆者自身が足を運び、暴力団員と直に対面し
見たままに、あるいは聞いたまま、直接感じたままを明瞭簡潔かつ骨太な文章で書き上げた
素晴らしいドキュメンタリーです。ここに描かれている当時の空気まで伝わるようです。
暴力団と創価学会の繋がり等、今現在でも通じる危険な関係など注目な点も多々あります。
ただし、タイトルにも書きましたが、いかんせん扱われている年代が10年以上は古い。
暴力団を取り巻く状況は確かに当時からあまり変わらないかも知れませんが、
例えば民事介入暴力は扱われていますが、その後に出てきた行政対象暴力は出てきません。
文庫本としての再販なので(原本は1993年連載されたものを単行本化)酷なのですが、
その点だけが残念で、星一つ引かせていただきました。
ですが、逆に言えば、当時そのままの内容でも上記の創価学会との関係、あるいは
その後顕在化する外国人犯罪との関連性がこの時点で既に論じられているのは大変興味深く、
現在と過去との繋がりを確かめられるという意味でも必読の書と言えます。