最初に軽く一読しようと思い、1作目の佐藤友哉「デンデラ」を読んでみたのですが、これに激しく衝撃を受けました。感想はタイトルの通りです。
素晴らしい。
佐藤友哉先生の作品は以前にも幾つか読んでいましたが、今回はその作品群とは明らかに違う、これまでには有り得なかった感銘を受けました。一言で表現するのは難しいですが、物語によって表現する世界の、新たな到達点に至ったように感じます。設定がそれまでの作品に比べ大きく違っているだけでは勿論無く、この作品は、氏のそれまでの作品では到達出来なかった新たな境地に、ある種の高潔さを持って達する事が出来たのはではないでしょうか。
作品について言うなら、冒頭から終わりにかけての斎藤カユの心情変化や、三ツ屋メイ、桐山ソウ、椎名マサリ、石塚ホノ、尾瀬ホトリ、浅見ヒカリやその他の者達の一貫した決意、主張が重く確かに此方の心を衝いてきます。無論、ラストの見事さも無視出来るものではありません。
ただただ残虐な娯楽映画的な作品としてではなく、作者の伝えようとした意図を強く貫いた作品として受け取って貰う事を願っています。
……何だが「デンデラ」についてのみのレビューとなってしまい申し訳無くはありますが、是非一読下さい。後悔はしないと思います。