本書は、新潟県内の鉄道廃線に関するガイドブックである。
本書の構成は2章構成となっており、1章でタイトルの廃線跡を巡り、2章で現役路線の旅を紹介している。
1章では、旧国鉄の魚沼線(魚沼鉄道)、赤谷線、弥彦線、蒲原鉄道、越後交通(長岡鉄道、栃尾電鉄)、新潟交通、頸城鉄道を取り上げている。
宮脇俊三氏の『鉄道廃線跡を歩く』シリーズ(JTBキャンブックス)と比較されると、本書は鉄道ファンには物足りないものと感じてしまうだろう。当時の写真や現在の様子の写真など多く収録されているが、「歩く」というタイトルの割には地図が詳細でなかったり(クルマ移動を念頭か?)、その地図にごく一部間違いが見られるなどから、中途半端な印象を拭いきれない。
また、2章は現役路線のガイドとなっている。主に駅弁や沿線周辺の名所案内となっている。それも各駅ごとではなく、主要駅が取り上げられているのは、さらに中途半端な印象を深くさせているのかもしれない。なによりタイトルである『廃線を歩く』とは関係あるのかと疑問を感じずにはいられない。
タイトル通りであれば、1章をさらに深くすれば、鉄道ファンはもとより、多くの人にも知識を深められる書になったと思う。
一方で、「探訪ルートとして紹介」とされていることから、ガイドブック的に実際に持ち歩く際を考えれば、130ページ程度の量は重くないのかもしれない。
中途半端な印象を受けてしまった点とそれに起因する価格設定の高さを感じてしまった点から、評価はマイナス2とした。