新幹線を特徴づけているのものは、圧倒的な速度と定時性は言うまでもないが、「安全神話」とまでいわれる、絶対的ともいえる安全性にあることも、また言うまでもない。
ところが、開業当初は「安全神話」どころか、故障とトラブルに苦しめられていた事が、著者によって振り返られる。
感電・トイレの水の逆流、果ては酸欠・非常扉脱落、果ては脱線、車軸折れと、もしも運が悪ければ・・というトラブルの数々が新幹線システムに降りかかるのだが、これらを如何にして解消し、再発を防止してきたか。その努力、研鑽の歴史こそが「安全神話」であると著者は言う。
何らかのトラブルに際し、ただ「安全神話の崩壊」だの「危険!危険!」と口角泡を飛ばし、単に危機を煽る人間も、この歴史の前には、論拠薄弱、である。