色々な意味で2011年を代表する絵本として記憶に残る一冊。
この作品は3月の東北新幹線はやぶさ始動 そして、九州新幹線全線開通に合わせ
満を持しての出版でした。本来ならば春休みやGW中には、青森から鹿児島まで
新幹線による旅を楽しまれた方も多かったでしょう。本書に登場する親子のように。
この旅では、さけて通れない場所があり、本書にもしっかりと描写されています。
正直、見ていて辛かった・・・ これほど絵本のページが重く感じたことはないです。
日本の景色の美しさ、街や名所。直接描かれてはいませんが、そこには多くの人々が
日々の生活を営んでいます。それらを儚い一枚の紙として自分の手で扱っているかと
思い始めたら頭が破裂しそうな気になってしまったので。
裏を返せば、それだけ自然の力は巨大だということ。
それでも最後まで読み通したら、大きなものが得られました。
今度は日本全体の活力が伝わってきたからです。みんなの力が結集して、
ひとつになったときのものすごいパワーが実感できるからです。
日本列島を力走する新幹線は、みんなの夢や憧れをもしっかり乗せている。
北から南へのリレーだけでなく、過去から未来へのリレーでもある。
絵本としての構成や演出など、ちゃんと取り上げるべきことも多くある
優れた作品ですが、それは実際に手に取ってみてください。