浅草キッド著の「キッドのもと」では明らかに玉ちゃんパートの出来が良かったのは、読んだ人ならほとんど納得してもらえるだろう。玉ちゃんの、面白くて少しホロッとさせられる文章をもっと読みたいと思っていたら、この本ができた。
新宿という街は多種多様な人が往来する、東京でも一番スリリングな街だと思う。そのスリリングな街で育った少年達がかつて存在した。そういう少年達が、本書ではたくさん登場する。
今のビックカメラに陥落された新宿じゃなくて、アルタでなく二光だった昭和の新宿。今と変わらず忙しい街だったけど、まだまだ街に余裕があった頃の話。本書を読めば、今でも筋を曲がれば野球帽を被って半ズボンを履いた、彼らのような少年に出会えそうな気がする。ノスタルジーで何が悪い?こんな東京があったんだという名著です!