内容紹介
新型インプレッサのすべて 年度ごとにこまめな改良を進め、じっくりと熟成させていく。そんな開発方針を持つスバル車のライフ・サイクルにおいて、インプレッサもこれまで8年(初代)、7年(二代目)といった長めのスパンでモデルチェンジが行なわれていた。それが、三代目はわずか4年半でこの新型へとバトンタッチ。しかし、その短期間のうちに驚異的な進化を遂げていた。 ●新型インプレッサとは ~世界をリードする存在へ~ 先代では当初はハッチバックボディのみ、後になって『アネシス』と呼ばれるセダンボディが追加されたが、あくまでメインはWRCでの勝利を至上命題に課されたハッチバックボディだった。ところが、この新型ではハッチバック『SPORT』とセダン『G4』の2ボディが同時にデビュー。グレード構成や価格面もまったく同じ2種類のインプレッサが、新たに生まれたことになる。 新型になって、大きく変わったのがパワートレーンだ。これまで1.5Lと2.0LがラインナップされたきたNAエンジンは、1.6Lと2.0Lという組み合わせに変更され、中身も刷新。デビュー以来、熟成に熟成を重ねてきた名機EJ型に別れを告げ、フォレスターで初出しされたブラン・ニューのFB型エンジンが搭載される。 特徴は、ロングストローク化されたことや、可変バルブタイミング機構『デュアルAVCS』の採用、ピストンやコンロッドなど各部軽量化などにより、燃費や運動性能が格段に高められたこと。さらに、0・35秒での再始動が可能だというアイドリングストップ機構(『1.6i-L』以上のCVT車)も備えられ、FF車の燃費は『1.6i-L』で20.0km/L、2.0L車で18.2km/Lという10・15モード燃費を達成。CVT車は全車がエコカー減税75%対象となっている。 このエンジンに組み合わされるのが、インプレッサ用に新開発されたCVT『リニアトロニック』だ。FFにも4WDにも搭載可能な軽量・コンパクト設計であるうえ、幅広いレシオカバレッジを誇り、燃費性能にも大きく貢献。さらに、その名に恥じないリニアかつ滑らかな変速フィーリングを実現し、パドルシフト(2.0L車)を用いてのスポーツ走行にも対応する。これとは別に1.6L4WD車には5速MT車も用意されているところは、スバルらしい点だろう。 一方、新型になっても変わらなかったのがボディサイズで、全長・全幅は変わらず、全高が10mm低くなった程度。これは、モデルチェンジごとに肥大化し続ける現在の新型車においては、希少なことだ。 ただし、ボディが大きくなっていないにもかかわらず、ホイールベースが25mm延長されたことにより、室内空間は拡大。加えて、Aピラー下端を200mm前方へ移動させ、ドア構造などを見直すことにより、後席乗員にもゆとりのある空間を提供してくれる。 こういった室内のゆとりと同時に、乗員に高い快適性をもたらしている要素が、グッと上質になった内装。見た目だけでなく、触れる場所をソフトな蝕感に仕立てることで、世界のライバル