100年に1度と呼ばれる世界同時不況による経済の激変を機に、中央集権型の構造は崩れ、道州制と共に地方分権が成立する。経済の中心は大阪州へ移り、首都は京都州へ。代わって学術都市として生まれ替わろうとしていた東京州を東海沖地震が襲う。たった5日で関東全域は海の下へ沈み、日本の地図上から関東エリアは消えた..。
舞台はその悲劇から45年後の2067年。首都京都。物語は高校生の来栖綺香と渡部綾一の失われた過去から、想像しえない未来へ続いていく。
(以下内容について)
読み始めた当初は、話の内容を理解するというより、映像を”観ている”ような感覚を覚えた。近未来的な要素が強いが日本分断等の時代背景の設定が、どこかで見たことのあるような「マンガ」や「アニメ」に近いと感じたからかもしれない。
但し、読んでいくにつれ映像だけではなく、人間の悲哀や愛憎など内面的なおもしろさに、どんどん引き込まれ、一気に読み終えてしまった。
本作は、まだ「新世界」について序章に過ぎず、まだまだ想像を超えた色んな展開が期待出来る。
綺香と綾一は、それぞれの『運命』をどう選択し切り開いていくのか。彼らを取り巻く個性豊かな面々。閉ざされた関東エリアにまつわる謎など、随時明らかになっていくだろう。今後の新世界の展開が楽しみである。