学問の概論を扱ったテキストは、入門書といえども堅苦しいものが多いが、本書の場合、新聞記事を多用したり、「まじっスカ?」といった身近な言葉を例に挙げて進められ、初心者にもとっつきやすく、わかりやすいように工夫が凝らされている。「コクる(告白する)」という若者言葉を使って動詞を活用変化させる例題など、取り上げられる実習もユニークな切り口のものが多く、楽しみながら基本的な知識を身につけることができるだろう。また、専門的な内容や語句は、丁寧に注が付され、参考文献も多数紹介されているので、それを糸口にしてより深い学習へと進むことも可能だ。
特徴的なのは、敬語の間違った使用や若者言葉を、日本語の乱れと批判するのではなく、成立過程や目的を分析していくことで、言葉の変化していくダイナミックな動きをとらえようとしている点である。その姿勢はやがて、民族や国家、そして、人間のアイデンティティーとのつながりにまで及ぶ。普段、何気なく使っている言葉のおもしろさや奥深さに気づかせてくれる本書は、知的好奇心を十分に満たしてくれるに違いない。(中島正敏)
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この本は、言語学の入門書として、とっつきやすいと思います。
社会言語学的な分野を幅広く紹介してあります。
それぞれの項目が短くて読みやすいし、それぞれ独立しているので、自分の好きなところから(好きなところだけ)読んでいくこともできそうです。
特に、大学で言語学を始めようという方には、どのようなテーマがあるのかを知るのに良いと思います。様々な文献を引用・紹介しつつまとめてあるので、それらの引用文献・参考文献の中から自分が興味を持ったものを読んでいき勉強を進めていく手がかりとなるのではないでしょうか。自分の研究テーマを探す際にも、ヒントが沢山見つかると思います。
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