この本は、題名に新・自虐の詩とありますが、私はこれを読んで自虐の詩を読む勇気が未だに出ません。
主人公になるこの題名その物“ロボット・小雪”を中心に話が進みます。
時代背景は、近未来の出来事、人間は実体の無い経済でお金を稼ぐ高校生の家に
母親から、一体のロボットが送られてきます。(松本零士風に言う所のセクサロイドの初期イメージに近い)
このロボットが、ふとした事で“感情”が芽生えてきます。
何故この設定にしたのかは、読み進んでいくと明らかにされます。
I・アシモフの“ロボットの三原則”を小雪が“感情を持つ”事によって、悩み、悲しみ、苦悩する
ロボットが故に人間のような感情を持つことによって作者が伝えたい事が伝わって来るでしょう。
悲しい結末を迎える事にはなるのですが、その後に続くであろうと言った所で幕を閉めます。
今の実態ない経済活動で得る利益とは、なんと惨い犠牲の上に立っているのかと言う作者の一貫した哲学が垣間見えます。
初めて、業田良家と言う漫画家の新しい入門書に成るのではないでしょうか。