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新・環境倫理学のすすめ (丸善ライブラリー)
 
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新・環境倫理学のすすめ (丸善ライブラリー) [新書]

加藤 尚武
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

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新・環境倫理学のすすめ
1991年に刊行され、環境倫理学の入門書としてベストセラーとなった『環境倫理学のすすめ』の続編。温暖化、持続可能性、石油資源、貧困、生態系など、幅広い問題を環境倫理学の視点から考察する。環境倫理学に真正面から向き合う本だが、環境分野の最新の話題を豊富に取り入れているため、堅苦しくなく、興味を持って読める。

前著に引き続き、本書を貫くテーマは世界の有限性、世代間倫理、生物種の生存権の3点。世界は有限だから、枯渇型資源への依存と廃棄物の累積を回避しなくてはならない。世代間倫理、つまり未来の世代に対する責任があるから、持続可能性の確保が必要となる。同時に、人類の生存条件を左右し得る生物多様性の保存が重要になるとの主張である。

こうした主張を繰り広げる中で、研究者・学者の論文、書籍を数多く取り上げる。例えば、自然保護に関して、永続的な自然利用を目的とする「保全」説を唱えたピンショー、自然の美と尊厳を守るための「保存」説を唱えたミューアの論文を紹介。様々な主張・意見を知ることで、環境に対する多様な視点が得られる。

貧困をなくす仕組み作り重要

前著からの14年間で最も大きな変化である京都議定書については、その意義や限界、本来あるべき温暖化問題の責任分担などの問題にも触れながら、特にページを割いて詳しく説明する。

米国が離脱し、中国やインドなど新興国が削減義務を負わない京都議定書は、既に実効性のある対策とはいえない。著者の目は、京都議定書後の世界における温暖化対策の仕組みに向いている。

例えば、国際的な炭素税システムを導入すべきとの主張がある。炭素税という市場経済モデルの中で、地球に住むすべての人を対象とする温暖化対策を取るのが狙いだが、著者は地球には市場経済以前の状態で生きている人が大勢いることを指摘。貧困をなくすことに世界が責任を負う仕組みを作って、その中に温暖化防止を組み込む形でなければ、途上国の協力は得られないと主張する。

環境問題の解決には、技術開発やデータ分析などのノウハウだけでなく、広い視野で社会や世界に合理性のある政策と対策は何かを追求する姿勢が不可欠。本書は、総合的な視点で環境問題を読み解くきっかけを与える1冊になる。


(日経エコロジー 2005/12/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

出版社/著者からの内容紹介

いわゆる先進国は、枯渇型資源に依存しつつ廃棄物を累積させていくという現体制を永久に続けることはできない。さらに深刻になる環境問題に直面する若い世代に向けて、14年ぶりに書き下ろした「環境倫理学のすすめ」続編。

登録情報

  • 新書: 215ページ
  • 出版社: 丸善 (2005/09)
  • ISBN-10: 4621053736
  • ISBN-13: 978-4621053737
  • 発売日: 2005/09
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
倫理学の観点から環境問題を見直すとはどういうことか。それを紹介した本です。

保護か保全か。環境倫理は内在するものか外在するものか。著者は、答えの出ないところは議論の大筋を示し、答えが見えているものは答えを示し、複雑な環境倫理学の世界を少しずつ解きほぐしていきます。

答えが見えると、次は実在の問題に焦点を移し、環境倫理から見た戦争論、京都議定書の効果と意義、自然保護のあるべき姿と現在の政策について厳しく鋭い批判を展開します。

ここまでくれば良書といえるし、星5つでも問題ないと言いたいところですが、環境倫理から見た戦争論。もう少し実証データや歴史的事実を示して欲しかったと思います。概略が本書冒頭に示されていますが、現在のアフリカの紛争の実情など、データに語らせてくれればもっと説得力があったと思いました。減点要素はこれだけなので、若しかしたら辛口評価かもしれませんが、星1つ減点します。
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By 哲学する河童 トップ500レビュアー
形式:新書
環境倫理学の入門としてベストセラーになったという前著『環境倫理学のすすめ』から14年後に書かれたのが本書『新・環境倫理学のすすめ』である。

全体を通して流れている基本的な考え方は前著と同じなので、情報が(かなり)新しくなっている分、どちらか一冊読むとすればこちらの方をオススメする。
もちろん、どちらも通して読んだ方がより理解が深まることは間違いない。

環境の問題を扱うには、環境そのものについての知識はもちろんのこと、それに関わる経済学や生物学についても学ばないといけないし、戦争による環境破壊だって地球上には存在する。
本書の利点はそれら多岐に渡る問題を一冊でカバーできていることだろう。

短所を挙げるとすれば、一つ一つの問題についての扱いをもう少し深くして欲しかったというところであるが、新書という形式上仕方のないことであると思う。

地球温暖化や石油枯渇問題、未来世代に対する私達の責任等、環境問題を考える上で必要となる基本的な考え方を示してくれる良書。
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 鯛三
形式:新書
環境問題に対する明確な切り口を与えてくれる書籍。
環境問題について考える際に絶対的な善はなく、常に悩みがつきまとう。こういった問題に絶対的な解を与えるものではないが、考えるためのしっかりとした軸が与えられた。
環境問題だけではなく、開発、軍事、安全保障などとの相関関係も論じられており、非常に視野の広い書籍である。
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