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新・現代思想講義 ナショナリズムは悪なのか (NHK出版新書 361)
 
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新・現代思想講義 ナショナリズムは悪なのか (NHK出版新書 361) [新書]

萱野 稔人
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

危機の時代を現代思想で読み解く、
俊英が満を持して放つ挑発的論考!

今、なぜナショナリズムを考察するべきなのか? 格差・貧困問題から経済復興までの喫緊の課題は、「国家」「民族」などのナショナルな意識に訴えかけることなくしては、もはや解決しえない。ナショナリズムを否定するだけの従来の議論を徹底的に批判し、ドゥルーズ=ガタリやフーコーなど現代思想のキーテキストを読み解きながら、ナショナリズムの社会的・政治的な可能性を考える。

登録情報

  • 新書: 224ページ
  • 出版社: NHK出版 (2011/10/6)
  • ISBN-10: 4140883618
  • ISBN-13: 978-4140883617
  • 発売日: 2011/10/6
  • 商品の寸法: 17 x 11 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 139,816位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 天使のくま VINE™ メンバー
 新書でナショナリズムというのが手軽にわかるし、その思想的な流れもわかるので、便利だとは思う。
 でも、日本のいわゆる「左翼知識人」がなぜナショナリズムに対して批判的なのか。というか、なぜ「悪」ときめつけるのか。
 その点こそ、きちんと明確にすべきことなのだけれども。そうではなく、ナショナリズムの思想の出自から語られても、そこは説得力がないのではないだろうか。
 思うに、日本という国においては、戦前戦後を通じて、「国」という言葉にいろいろなものが回収されてしまっているのだと思う。それどころか、戦前と戦後で国家というものが連続性を持って語られている。そのため「国のために死んだ」人たちがいても、その国が残っていればうかばれない。そうしたことから、「国」に慎重になってもしかたないと思う。
 あるいは、「国」と「政府」を混同させ、あるいは「民族」と「国」を混同させる。オリンピックに出場するのは「国」なのか「民族」なのかその地域の「個人」なのか、とか。そういったことが、意図的に、あるいは無意識に行われている。
 あるいは、人格を持たない「国旗」は礼をする対象として正しいのか、「国歌」を歌うことは強制されるべきことなのか、とか。
 つまり、本来著者が語るべきは、「ナショナリズムは悪なのか」ではなく、「ナショナリズムは日本においてなぜ悪なのか」だし、それに応えられない限りは、いわゆる「左翼知識人」への批判とはなりえない。
 ということで、本当に申し訳ないけど、星二つで。
 萱野に対しては、国家と暴力に関する議論など、ほんとうに良い意味でインパクトを与えられてきただけに、がっかりです。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
「ナショナリズム」(nationalism)の定義は極めて難しい。
本書で用いられているのはアーネスト・ゲルナー(Ernest Gellner)の定義である。
ナショナリズムは「政治的な単位と文化的あるいは民族的な単位を一致させようとする思想や運動」
だとする。
政治的な単位とは国家のことであろう。

となると本書は
「政治的な単位と文化的あるいは民族的な単位を一致させようとする思想や運動は悪なのか」
ということになるが、
本書のように百万言を重ねなくても、どう考えても悪ではないよなあ。
主旨には賛同するが本書の内容は
浅学な私が読む限りでは「新書一冊分使った同義反復」に思えたのである。
このレビューは参考になりましたか?
62 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By フューラー VINE™ メンバー
本書は、「ナショナリズム=悪」という既存の人文科学の流れに、大きく疑念を呈しつつ、それを丁寧に解体していく議論を展開している。
既存の国家肯定論は、渡部昇一らに代表されるように、エモーショナルに、そして時局に応じたレスポンスという形で展開されることが多かった。
しかし、萱野の議論はそれら、浅薄で絶叫するような国家肯定論とは一線を画す。あくまでも論理的に、国家を論じていく。
特に、ドゥルーズ=ガタリらを援用しつつ、丁寧に国家、ナショナリズムを肯定していく姿勢は脱帽する。どこまでも論理的で、明確な論旨を
的確に展開していく。姜尚中や上野千鶴子らの議論の誤謬を正確に指摘する流れも渡部ら既存の国家肯定論者の誰の議論よりも説得力がある。
本書で批判されている誤謬だらけの左翼はもちろん、この水準の国家論を今日まで展開できなかった右翼の知的堕落をも抉り出す、
2011年度新書の中でも、間違いなくトップクラスの一冊である。
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