公務員試験、大学院試験などの基本書として、名高かった、「心理学の基礎知識」の全面改訂版、すべてが新しくなっている。前著があまりにも古くなってしまい、現在の心理学の水準とはかけ離れてしまった感があったので、それを最新の水準で構成しなおしたという点でも意味ある企画である。基本的に前著と同様に、設問-答案・解答(?)という形式で書かれている。前著では、正直言って、「答案としてどうか」と思われる文章が少なくなくあったが、今回の著書では、全体的に高い水準で文章としてもまとまっており、試験でも十分通用すると思われる。ただ、設問のレベルは相当高く、受験勉強をこの本からはじめるのはなかなか困難であるし、このレベルまで答えられる必要は当然ながらないであろう。受験の参考書として用いる場合には、メリハリをつけて、重要な項目を選択して学習していくのがいいと思われる。もちろん受験以外でも、大学院生や研究者が自分の専門分野以外の最新の知識を整理するのにも向いている。