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新・建築入門―思想と歴史 (ちくま新書)
 
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新・建築入門―思想と歴史 (ちくま新書) [新書]

隈 研吾
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

混乱をきわめる二十世紀末の建築状況の背後には、建築というひとつの制度自体を否定し解体しようとする、抗しがたい時代のムーブメントがある。ここから救出されるべき建築とは一体何か。ゴシック、古典主義からポストモダニズムにいたる建築様式の変遷と背景にある思想の流れをたどりつつ、この困難な問いに答える、気鋭の建築家による入門書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

隈 研吾
1954年生まれ。東京大学工学部大学院修士課程修了。コロンビア大学建築・都市計画学科客員研究員などを経て、隈研吾建築都市設計事務所代表。人間と自然と技術との新しい関係を切り開く建築を提案(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 222ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1994/11)
  • ISBN-10: 4480056165
  • ISBN-13: 978-4480056160
  • 発売日: 1994/11
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 倒錯委員長 トップ500レビュアー
形式:新書
本書は建築家・隈研吾による建築入門だ。実作家の手がけた
各方面の入門書の多くが、エキセントリックな切り口で逆に初
学者のための入り口となりえない仕上がりなのに対し、本書は
副題で示されているとおり、思想的進展と建築史を絶妙にから
めているため、きわめて使い勝手のよいものになっている。

デリダの脱構築、形而上学批判を冒頭にもってくるという凝った
作りだが、本書が射程にとらえている「思想」は、偏狭な「西洋
哲学」だけに限らない。遡るのは中世よりもっと以前、原始時代
の横たわる岩を縦におくという人の手による始原の構築、プリミ
ティブな構築をも含めた「思想」なのだ。

思想・哲学における主観/客観という二元論を超克し普遍性へ
と向かおうとするベクトル。それが建築界においてもトレースでき
るというのを著者はこの本で明らかにしている。

だが建築家たちの普遍性への冒険はいつも、建築のもつ物質と
しての限界という至極当然なものによって阻まれる。他の芸術諸
分野で生み出される少なからぬ発展を横で、行ったり来たりという
反復運動しか繰り返し得ない建築にかされたその重い足かせを、
実作者である著者が殊に痛感しているのだろう。

ところで、ここをのぞいてみたら愕然とした。「哲学用語を建築用語
に読み換えて話は進」めている…だと?読み替えもなにも、そもそ
も思想という上位概念によって芸術が進展していったのは、この本
の説明されているとおりだ。こういった残念なもの言いの裏には、
「建築は“建築語”でしか語るまじ」「映画は“映画語”でしか語るま
じ」といった領域内への耽溺、ジャーゴンに対する偏愛、「好きなこ
とだけ知りたい」という怠惰が透けていて、それってつまり「オタク性」
の最たるものなのだ。あんたみたいな領域内への「引きこもり」をリ
オタールは批判してたんじゃないか?
ほんと、ここを開いて絶望した。ああ絶望した。
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形式:新書
建築入門とあるが、この書で語られているのは、あくまでもヨーロッパにおける、建築思想の歴史である。アジアやアフリカなど、ヨーロッパとアメリカ以外の地方は、あまり語られていない。
また、副題に”思想と歴史”とあるように、ヨーロッパの思想史と建築との関係を中心に記述されている。建築の技術的な側面には、あまり触れられていない。ゆえに、実に堅い内容で、読んでいて、肩が凝ってくる感じがした。
語られているテーマも、建築とは何か、主観的な建築と客観的な建築、といった、いかにもヨーロッパ的な視点からのものばかり。
筆者の問題意識に、読者が付き合わされている感じの建築入門だった。
とても、入門書とは言えないだろう。だから、わざわざ”新”をつけたのかもしれないが・・・
しかし、新しさは感じされず、内容は、古いヨーロッパ偏重の建築史だった。
むしろ、建築に関して、この書に書いていないことは何だろう?と考えていくと、魅力的な建築入門が出来上がるかもしれない。
なるほど、そうした読み方をするなら、”新”という文字をつけてもいいかもしれない。
このレビューは参考になりましたか?
26 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By JBHHLW
形式:新書
デリダが西洋近代思想を構築的だと言って批判しているのをそのまま建築批判として捉えているのにはびっくりしました。しかも本気です。

出だしからこの調子ですから、後はほとんど想像したとおりでした。

西洋建築史の定説を西洋思想史の定説と並列させ、思想は建築と密接な関係があり、さらに思想は建築として実体化するとでも言いたげです。哲学用語を建築用語に読み換えて話は進みますが、ちょっとついて行けません。我田引水という言葉を思い出しました。でも著者は本気です。多分。

尤も恋が誤解から始まるように、誤解というのは可能性を秘めたものですが、本書はうまくまとまりすぎですね。

そういえば、環八沿いの砧公園のそばに、著者の初期のポスト・モダン建築が残っています。当初はマツダのショールームだったのですが、今では葬祭場になっています。今となっては馬鹿でかいイオニア式の柱のモチーフが物悲しいです。それを取り囲む造形は造花を思わせます。何となく似非ポスト・モダン建築の墓場って感じがします。
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