ゲリーさんのセミナーやワークショップに参加したことはありませんが、アメリカでは有名人のコンサルタントもなさっているそうで、温厚そうな笑顔に親しみを感じていました。
ゲリーさんのアセンションのお話は、ある意味では精神世界のワクワクする要素が全て揃った、ニューエイジの人たちの需要にパーフェクトな供給をもたらす、全てのセミナー講師の究極のお手本のようなものに感じます。
私も大人ですから、それらの情報を信じるかどうかは自己責任であることは自覚していますが、悪い未来の予言なら否定したいですが、ゲリーさんのように素敵な明るい未来の話は、やっぱり信じたいなっていう心の弱みを突かれる感じもして、「信じたいけど、信じてしまったいいのかな?」という一抹の不安も覚えます。
1990年代に私はまだ精神世界のことをよく知りませんでしたが、それでもゲリーさんの『光の十二日間』という本だけは強い印象で残っていて、1999年の世紀末から2000年にかけてのわずか12日間で人類は光の存在にアセンションすると聞いて、「本当だったらなんて素晴らしいんでしょう」と思いながら、少し期待していたことを思い出します。
それからそのことは忘れていて、2000年を過ぎた頃に、ゲリーさんのお名前を再び目にして、今度は『2012年までの光の12年間』というお話を(たしか雑誌か何かで)読んで、驚いた記憶があります。
1999年の世紀末の時にいろいろな予言をしていた人たちは全て(?)姿を消してしまったようで、しばらくして2012年の話題が出てきましたが、ゲリーさんは「12」というキーワードで、1999年も2012年も両方カバーできているのは、他の誰もできなかったことだと思います。
そして今回の文庫本は、また『12日間』とタイトルされています。2012年が間近になったので12年間よりも12日間がより魅力的ということで、まさに3度目の「12」のマジックのようにも思えてしまいます。
2012年はあともう4年先です。今の世の中を見ていると、アセンションが起きるとは思えない私がいます。たぶん2012年が過ぎても何も起きなくて、おそらく多くのスピリチュアルな先生たちは「2012年も終わりましたが、人々の意識は確実にアセンションを始めてはいるようです」というように、あいまいな説明をするような気がします。
でも、だからといって、私はそのときにゲリーさんや、それを推薦している吉本ばななさんを批判したくはないので、自分の責任において、今から受け止める気持ちでいたいと思っています。
ただ、本当にまともに信じてしまっている人たちは、1990年代から数えれば、人生の多くの時間をゲリーさんのお話に振り回されてしまうことにもなりますので(本人がそれも自分の成長になったと思うのなら良いですが)、私は少し複雑な気持ちです。
でも信じたい・・・
でも、2012年が終わってから、「実は本当は2012年から12年間のことだったのです」と言われたら、さすがにもう信じないと思います。