今だに怒っていますね。ただ、今までの怒りとは異なり、自己分析も踏まえており、自身の恥部も披瀝しているので、多くの人々に対して分かりやすい表現になっていると思います。このレビューに先行する2つのレビューに関しては、全くそのとおりだと感じます。ただ、少々付け加えたいたとがあります。著者は、モネの庭を評価しないとの記述がありました。私も、モネの庭は感心しませんでした。その理由がこの本を読んで理解できたのでした。著者の認める芸術家が、バッハ、ゴッホ、メルビルだけだという勇気ある限定も暴力的で痛快です。
ヘルマン・ヘッセ『庭仕事の愉しみ』草思社の221ページに次のような記述がありました。「・・・、私らヨーロッパの者は残念ながら本当の庭つくりとは言えない。日本人がどんなに庭を美しく作ることができるか見なくてはならない!」ヘッセの庭に対する偏執も同じところに根ざしているのではないでしょうか。