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ボランティアというのは、何か崇高な感じもしますし、実際に活動されている方達も本当に純粋な気持ちでやっている方がほとんどだと思います。しかし、そんな「純粋まっすぐ君(小林の命名)」たちが、自らの正義を盲目的に振りかざし、自分を見失ったとき、暴走したり、悪意も持つ者に利用されることとなってしまいます。オウムやソ連での「粛正」などとの不気味な類似性が思い出されてしまうのです。
「日常に戻れ」「社会に出て自ら変えろ」小林先生の叫びは、本当に説得力のあるものです。しかし、その声は学生達には届きませんでした。その後、小林先生がこの苦い経験をもとに、「個」から「公」へと重点を変えていった気持ちがよく分かります。
無自覚に「正義」を振りかざすことの怖さが分かる本。ボランティア組織に限らず、あらゆる「機能的組織」に関わる人におすすめです。
ゴー宣薬害エイズ問題を語る上ではずすことのできない
”第14章”も掲載されていますが、本作を閲覧される場合は是非この14章の
”前後”が掲載されている新ゴー宣1巻を併読されることをオススメします。
純粋にエイズ問題に取り組んでいた初期から、その裏側を自己批判せざるを
得なくなった経緯を知ることで本作はより一層の深みを増すからです。
運動を盛り上げた本人が、運動自体を批判するというこの皮肉。
批判しなければ、「いい人」でいられたのに。
小林氏は大いなる葛藤を覚えたに違いありません。痛いほど伝わってきます。
”運動”というものの本質に疑問を投げかけ、衆愚というテーマを
小林氏独自の観点から見事に浮き彫りにした本作は読むものを圧倒し、
”プロ市民””運動家”といったものの実態の理解を実に平易にしています。
そして、読後に誰もが抱くであろう感想。
敢えてここに記そうと思います。
「本当に、お疲れ様でした。」
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