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新しい貧困 労働消費主義ニュープア
 
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新しい貧困 労働消費主義ニュープア [単行本]

ジグムント・バウマン , 伊藤 茂
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,520 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

働くことよりも消費することに価値と意味が与えられる時代。消費すらできない人たちは、社会的な役割をもちえない自由競争の敗北者として、福祉からもコミュニティからもそして 「人間の尊厳」 からも排除される・・・・・・ いまもっとも注目をあつめる社会学の権威が、現代によって作り出された 「ニュープア」 の実像と、それを生みだした現代社会の実態にせまる。

内容(「BOOK」データベースより)

働くことよりも消費することに価値と意味が与えられる時代。消費すらできない人たちは、社会的な役割をもちえない自由競争の敗北者として、福祉からもコミュニティからもそして「人間の尊厳」からも排除される…いまもっとも注目をあつめる社会学の権威が、現代によって作り出された「ニュープア」の実像と、それを生みだした現代社会の実態にせまる。

登録情報

  • 単行本: 252ページ
  • 出版社: 青土社 (2008/7/24)
  • ISBN-10: 4791764242
  • ISBN-13: 978-4791764242
  • 発売日: 2008/7/24
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 現代社会の孕む様々な問題に取り組み、近年日本での翻訳・紹介が盛んなバウマンが、グローバリゼーション、福祉国家の衰退など、極めてアクチュアルな話題について論じているのが本書だ。
 このようなテーマは最近の流行であるといってよいと思われるが、本書のユニークな点は、それらが、「労働倫理」の観点から問題化されていることである。「働かざる者食うべからず」といった、一見正当なように見える「労働倫理」であるが、それは現代の貧困のような構造的な問題を個人の問題にすり替える働きをし、またそれは人々の間の連帯を破壊するということが指摘される。そして、「労働倫理」の成立を近代社会に結びつけることで、歴史的に相対化される、つまり、他の可能性へと開かれる。これは我々が現代社会を考える上で非常に重要なことだろう。
 翻訳が日本語としてあまり練られていないのが惜しまれる。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 梵太
形式:単行本
モダニティ論で有名なバウマンの著書。近代化の進展は現代に「新しい貧困」をもた
らしたと彼は言う。そして、なぜ新しい貧困が生まれたのか、また新しい貧困はこれ
までの貧困と何が違うのかを論じている。

近代以降は、産業社会から消費社会への移行である。バウマンは他の著書で固定
的近代と流動的近代と呼んでいるが、焦点のあて方が異なるだけで一貫した見解
である。貧困はどちらの社会においても失業問題とつながっている。しかし、失業を
とりまく環境や貧困に対する非貧困者の態度は変わっている。かつて、失業は産業
構造の変化や景気循環による不況で仕事にあぶれた者が陥る状態であり、一時的
なものとみなされていた。それゆえ、失業者は労働予備軍として扱われ、いつでも
労働に戻ってこられるように社会保障の対象とされた(労働予備軍として養っておく
ことが社会全体の利益につながっていた)。しかし、後期近代(消費社会、流動的近
代)においては、失業は一時的なものでなくなりつつある。経営の合理化や企業の
海外移転によるダウンサイジングで労働者の余剰が生じているためである。産業界
のこうした傾向は先進国のどこにでも見られる現象であり、少ない投資からより大き
なリターンを得ようと合理化をはかってきた過程(言いかえれば近代化の過程)の
必然的な帰結だという。失業者の多くにとって再び労働世界へ戻る道は閉ざされて
いる。バウマンは、失業者(貧困層)が労働予備軍から廃棄物扱いされるように
なったと過激な表現で述べている。失業者を社会に再統合するための仕組み(社会
保障)は縮小し、彼らは産業界からだけでなく国(社会)からも排除される存在に
なっているからである。

最後の第6章では、バウマンは新しい貧困に対して私たちはどうした方策をもつの
かということを大まかにだけ述べている。所得資格を所得獲得能力と切り離すとい
う話は、日本でも昨今議論の対象となっている「ベーシック・インカム」を思い起
こさせる。新たな貧困に対して私たちはどうすべきかが現実に問われている。

なお、誤解がないように2点付け加えたい。
まず、原著は1998年に出版、2005年に改訂された“Work, Consumarism and the
New Poor”である。翻訳元は改訂版であり、訳者あとがきによると第5章部分の
追加が大きく変更されたところのようだ。
また、他のレビューで「労働倫理」を前面に出して解説しているものがあったが、
これは正しくない。訳者あとがきでも「導きの糸」と説明しているように、労働倫理
を扱っているのは貧困に対する社会的なまなざしの変化を追うためである。前期
近代では、労働倫理(仕事に励むことは道徳的に正しい)をスローガンとして掲げる
ことで貧困をなくし、社会統合をもたらす意味があった。しかし、後期近代になると
労働倫理は貧困層へ同情を抱かないこと(排除すること)を正当化する役割を担う
ようになった。貧困を怠惰と退廃が原因だとみなすことで、貧困者を同情に値しな
い存在においやり、非貧困者は自らを慰めるのである。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
まず、貧困の問題を近代社会の労働観と関連して整理し、現代の新たな貧困を全く新しい問題として描き出している点が注目される。しかし、原書の初版が1998年であることもあり、ネオリベラリズムの過大視と福祉国家の過小評価、今日の貧困が「労働予備軍」から切り離されることになった原因を「消費社会」にのみ求め、グローバリゼーションには触れながら、それをもたらしたIT革命には全く触れられていない点など、現時点から見ると不満が残る内容となっている。著者は生産社会と消費社会を対立的な視点で捉えているが、私見では消費社会は生産社会のひとつの帰結であり、IT革命は大衆消費社会に打撃を与え、21世紀の今日、資本主義そのものが終焉の危機に瀕していると考える。現代の貧困問題も、そうした人類史的観点からとらえ直す時、“その先”が見えてくるのではないか?
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