実際,POS(販売時点情報管理システム)データやスキャン・パネルデータ処理の急速な進歩によって,以前に比べ消費者の行動データははるかに容易に入手できるようになっている。一方で,行動論の方は,心理学,社会学,経済学など様々な学問領域から異なるアプローチで追究されてきた結果,百花繚乱ではあるが「包括理論」がないという状態が続いてきた。限界はあるが,従来の理論を体系化し最新の統計技術との融合を試みた点で,貴重な一冊と言える。 (ブックレビュー社)
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登録情報
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本書は、消費者行動研究の歴史をまとめた書が少ない現実がある中、これを実現させた書であり、消費者行動研究の歴史がとてもわかりやすく理解できる良書である。本書は、消費者行動!研究がどのような歴史を辿りマーケティングにどのような貢献をしてきたのかを詳細にレビューしている。そして、著者なりの視点から、消費者行動の新たな包括モデルを提示するに至る。また、消費者行動研究に用いられるマーケティングサイエンスモデルの紹介を行っている。消費者行動研究では、得てしてポストモダンに傾倒していく方が多い中、本書は、これを避けた議論が展開されている点も評価できる。
しかし、包括モデルの提示に関して、既存の包括モデルとの差異が明示的に明らかにされていないのが残念である。また、現代マーケティングにおいて重要な課題となっている欲望のダイナミクス性に関する問題に踏み込んでいない。マーケティングに貢献してきた消費者行動として、今後の展開が楽しみである。
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