以前から、投資銀行業務における三井住友銀行の商品開発力の高さには注目していましたが、この本はそのバックボーンをなす法律・規制の分析力・応用力を示す決定版という感があります。
この分野では、決して証券化のために制定されたとはいえない多くの複雑な法律を駆使することが求められており、バランスよく全体を鳥瞰することができる人が少ないため、初心者にもとっつきにくく、また実務に長く従事する者であっても、少し分野が違うと全く捕らえ方が異なる、ということがありがちでした。結果として他の法体系(会社法や倒産法)の文脈では「継子」のような扱いを受けることも少なくなかったのではないかと思います。
ここまで整理されれば、今後は証券化を理解できる人が増え、欧米にも遜色ないくらいに証券化業務が発展する契機となるのではないでしょうか。