1つの章に1つの植物ホルモンの研究の歴史から,代謝,作用機序,生理作用,農業への応用までをまとめた,わかりやすい構成のちょっと専門的な教科書。古典的な植物ホルモンだけでなく,ペプチドホルモンやストリゴラクトン,フロリゲンなどの最新の研究成果を網羅している。 各章の執筆者はそのホルモンの発見者であったり,代謝や作用を明らかにした専門家であったりと,いずれも,その分野の第一人者。植物ホルモン研究 での日本のレベルの高さが現れている。そのため,最新の正確な情報が盛りたくさんで,かなり専門的な記述が多く,網羅的で,初めてのものにはすこし詳し過ぎて,退屈で,残念ながら読み通せなかった。しかし,章毎に独立しているので,必要な章の必要な節を読めば十分役に立つ。
結論として,植物ホルモン全体について,最新のことを網羅した信頼性の高い本で,おそらくこれ以上の本はないようにおもうので,植物系の人には勧める。