30代後半、これで歴史を学びました。ほかのレビュアーさんもおっしゃっておられますが、私が学んだ「山川」だの「東京」だの「帝国」だの言う教科書とは全然違う、ヴィジュアルも多くてちゃんと流れを汲んだ、「辻褄の合う」教科書ですから、まるで読み物でも読むようにスルスル歴史が頭に入ってきました。今の子どもはそういう意味では幸せです。
実は日本史の教職の立場にある者なのですが、正直いままで日本史の流れがわかりませんでした。実際、そういう先生多いと思います。暗記の詰め込み勉強なので、流れなどどうでもよかった一面はありますが、それにしても奥歯に物が挟まったようななんともいわれぬ不快感がありました。しかし、この教科書で改めて一連の流れを理解してからは専門書もスルスルと頭に入ってき、教科書の記述に「説得される」のではなく、「納得できる」ようになりました。
内容的にも別に「右」だの「保守」だのに傾いているわけでもなく、普通に流れが正直に書かれています。編纂した企業の史観が紛れ込んでいませんから、実に「整然」と頭に入ってきます。それが傾いていないなによりの証拠です。
同時に今までの教科書は、いかに歪んだ歴史観に基づいているものかよくわかり、そら恐ろしくなりました。
辻褄は合わないし、単元ごとに自虐史観は入るし、日本人の主観はないし、それこそ年号の暗記に終始させられてしまいます。
「歴史は実に面白い」そんな気にさせてくれる最良の教科書です。
(レビュアー:由良)