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最も参考になったカスタマーレビュー
193 人中、181人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「マイケル本」を超えた傑作!,
By jelly (京都市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書 (単行本(ソフトカバー))
マイケル・ブームがメディアの仕掛けたビジネスにすぎないと高をくくっている大人たちに、強く奨めたい。噛み砕いた飾らない文体なのに、古代の英雄伝やシェークスピアの悲劇のような読後感。しかもその主人公は、同時代のクリエーターでありコンテンツビジネスのエグゼクティブであり、かつスーパースターなのだ!
ビートルズとヒットチャートのトップ争いをした神童が、20代半ばに「スリラー」で空前絶後の世界制覇、音楽と映像を融合してコンテンツビジネスに革命を起こし、圧倒的なパフォーマンスで年齢性別国籍を超えた人々を熱狂させ、版権ビジネスを展開し、苦難にある子供たちの救済のため財団をつくって啓発活動を精力的に行いノーベル平和賞にノミネートされ、かつメディアの生贄にされて警察検察の暴力にさらされる。これが一人の人物に共存しえたこと自体が凡人の理解を超えている。 マイケルはいつ潰れてもおかしくない難局を、文字通り満身創痍で情熱的かつ冷徹に戦い抜いてきた。特に、前半のモータウン時代の過酷さとそこからのジャクソン5の脱出劇が本書の白眉だろう。一般には「ムーンウォークを初披露」と紹介される1983年のモータウン25周年のステージ。とびきりクールで鬼気迫るあのパフォーマンスが、モータウンの怪物的な「父」ゴーディーに最後の止めを刺す気迫の一撃であったことを私たちは知る。そしてマイケルはその怪物性を自覚的に受け継ぎながら「スリラー」を成功させ、彼の才能の飛翔を愛と惰性で押さえ込む両親・兄弟からの離脱もなしとげて、ひとり立ちするのだ。クインシー・ジョーンズという「慈父」とも自ら決別。名実ともにKingとなってからは、若い才能とともに傑作Dangerousを送り出すが、一方でリア王のように孤立していく。しかし運命は分かれた。マイケルは無頼に陥らず、絶望の淵で踏みとどまり、よき未来を信じ行動しつづけた。そして死の直前に和解と希望をもって素晴らしいステージを準備しながら、そのまま彼岸に駆け抜けていったのだ。 賞賛するにせよ、貶めるにせよ凡人は天才を自分のサイズに矮小化してしまいがちだ。しかし、その陰影への確かな洞察があってこそ天才の高みが理解できる。本書は謙虚な探求心と血の通った文章でそのことを説得力をもって教えてくれる。
85 人中、80人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
待ってました!,
By 涼 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書 (単行本(ソフトカバー))
マイケルの追悼本で兄マーロンのスピーチについて書かれているのを読んだときから、そしてDVD「NUMBER ONES」の解説を読んでから、この本が出るのをずっと待っていました。
彼の生まれたインディアナ州ゲイリーの描写から始まり、両親のこと、兄弟姉妹のこと、ジャクソン家のプライベートな話題から、彼の五歳からの長い長い音楽活動、そして、マイケル自身の、個人としての、またミュージシャンとしての成長や変化が、いいことも悪いことも含めて、すべてを受け止める暖かい眼差しと言葉で語られています。 彼が若いころ信仰していた宗教のことや兄弟間の確執など、追悼本などでは触れにくい(?)ようなことも書かれていて、知りたかったこと、知らなかったことをたくさん教えてもらえました。ジャクソン家の人たちや、彼と共に仕事をした人達の話もたくさん引用されていて、そこから、にんげんマイケルの姿が浮かび上がって興味深かったです。 人種問題についても触れられていましたが、私にはあまり実感がありませんでした。でも、追悼式でのアル・シャープトン氏のスピーチを読んで、実感がないこと自体が彼のおかげなのかと思い到りました。彼の音楽が人種の壁を打ち破ったことが、私たちの意識まで変えて、オバマ大統領にまでつながっている…。改めて、彼の尋常でない偉大さを思い知りました。 これから何度も読み返すと思います。細切れではない、彼の人生の流れがすっかり頭に入るまで。でも、当然のことながら、人生の様々な場面で、彼自身が、どう感じ、何を思っていたか、本当のところはわかりません。彼の喜びも悲しみも彼だけのもの。私たちはただ彼の残したすばらしい音楽を味わい楽しむだけ、彼がこの世界に残した偉大な痕跡(功績)に思いを馳せながら…そんな風にも思いました。
57 人中、54人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
マイケルへの純粋な愛と鎮魂への祈りが込められた作品です。,
By
レビュー対象商品: 新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書 (単行本(ソフトカバー))
マイケルのDVD「NUMBER ONES」の解説を読んだ時に、「あれっ」と思いました。
「この解説、普通の解説と全然違う」と。 言葉一つ一つが丁寧で、マイケルへの並々ならぬ愛情に溢れていたんです。それも、マイケルをとんでもないモンスター的天才スターとして崇めたてまつっているという「愛」ではなく、大切な肉親や友人を思うような「愛」というか。(私見ですが。) 同じものをこの本を読んでいて感じました。一冊の小説を読んだかのような文章構成や展開、緻密な研究と豊富な情報も素晴らしいですが、とにかく本当にマイケルを愛し、理解したいと思っている人みんなに向けて、真摯に純粋に書いてくれているというのがよくわかりました。 マイケルのショウビジネス界での偉業を知りたい人も、マイケルの性格や家族、友人関係などプライベートを知りたい人も、「天才」という種類の人間として50年、一生懸命生き抜いたマイケル・ジャクソンという一人の人間が知りたい人も、この本を読めばいい。それで十分。 心からそう思える傑作です。 本の最後は、マイケル追悼式でのマイケルの兄マーロンとアル・シャープトン師のスピーチで締めくくられています。 涙が止まりませんでした。 マイケル、ありがとう、西寺さん、ありがとう。 そんな気持ちで本を閉じました。
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