大きくわけて、前半は「断食」、後半は「少食」について書いてあります。実際に一般の人が試すための方法については後ろの方にまとめてわりと簡単に書いてあります。
実際に著者自身の断食の経験から始まり、その後は著者が手がけた患者の断食・少食療法の細かい部分について書いてあります。より重たい「断食」の章が先に置かれていて、断食をしてはいけない、または断食をするにあたって注意すべき疾患などが書かれていて、断食を容易に考えてはいけないところをきちんと書いているところに好感が持てます。また、断食に挑戦する人の個々の状況、断食の効果も違うことから、その違いを実例を挙げて説明していているところもよいと思います。また、基本的に現代栄養学を無視しているものではありませんし、断食する患者については血液検査をしながら経過を見たりもしているため、現代医学とまったく違う路線で語る健康法というのでもありません。
副題に「宗教・医学一体論」とありますが、一番最後に断食と食のあり方に触れており、人間の食と精神のあり方と共に、食そのものに対する人間の考え方についての考察もあるところがまたいいと思います。この本を読む前に、マクロビオティックの本を読んで実践したりもしていたので、陰陽の考え方のようなものが出てくるのかと思いましたが、そういうことではありませんでした。
自分がやりたいことは「少食健康法」の部分だけだ、という方であれば、同じ著者のほかの本がお勧めですが、この著者の断食・少食の考え方について根本を知りたい人にはこの本がいいと思います。