読みながら、これは映画にできる、と何度も思いました。
三一致の法則というんですか、同じとき、同じ場所、同じ人物、の条件を満たしているんです。
わずか一昼夜のできごとで、閉じ込められた家の中で、閉じ込められた人々の身に降りかかる災厄。
多々ある血みどろの場面も、映像化しやすそうです。
もっとも、実際に映画にしたら、よほどの監督でない限り、「13日の金曜日」の日本版、B級どころかC級スプラッタムービーにしかならないでしょう。
この小説のぞくぞくする血の味わいは、やはり小説独自のものかもしれません。
そうそう、今回は、これまでにも増してスプラッタシーンがものすごいです。気の弱い方は、くれぐれも近寄りませんように。
さて、少々不満だったのは、ラストの解き明かしです。
「いばら姫」とこの事件がどう結びつくのか。いつも楽しみにしている部分です。
残念ながら、今回はすんなりとは納得できませんでした。
少々込み入りすぎているせいかもしれません。
スパッと一刀両断に「いばら姫」と事件を結びつけてもらえれば、しろうとにも「あー、なるほど」とうなずけるのですが。
ただ、そこに至るまでの貯金が大きくて、マイナス分は相殺して余りあります。
星5つです。
なお、蛇足ですが。
このシリーズのナンバーはギリシャ数字になっています。
すでに本巻で11になって、わかりにくいというのもあるんですが、これから先、どんどん横に長くなっていくんですね。
XII、XIII、XIV・・・と。
本の背に印刷しきれるんでしょうか。
まさか、印刷できないという理由で、シリーズ打ち切りとなったりはしないでしょうね、電撃文庫さん?