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斬 (文春文庫)
 
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斬 (文春文庫) [文庫]

綱淵 謙錠
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第67回(昭和47年度上半期) 直木賞受賞 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

出版社/著者からの内容紹介

首斬り浅右衛門の異名で罪人を斬り続けた山田家二百五十年の崩壊の末路を、豊富な資料を駆使して歴史小説の新しい可能性を拓いたと絶賛された第67回直木賞受賞作
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 445ページ
  • 出版社: 文藝春秋; 新装版 (2011/12/6)
  • ISBN-10: 4167157195
  • ISBN-13: 978-4167157197
  • 発売日: 2011/12/6
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By hiraku トップ1000レビュアー
形式:文庫
綱淵謙錠の「斬」を読了。直木賞受賞作。200年以上に渡って、罪人の首を斬り続けた「山田浅右衛門」。山田家で受け継がれた名前は、その役目を終える日が近づいていたのである。
時代の流れに翻弄される山田家を冷静なタッチで描いている。時代考証と物語を交互に絡めることで、物語に深みを与えている。緊張感のある物語となっている。
それにしても首を斬り続けた男の心情はどんなものだったのであろうか。精神が状況を凌駕するのであろうか。それほどに武士の精神は強かったのであろうか。しかし苦悩は続く。ラストは本当に山田家の終焉を描いていた。
現在ではありえない、存在し得ない一族の物語。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
中央公論社編集者で、谷崎潤一郎の担当だった綱淵の直木賞受賞作である。近世徳川幕府直参として代々斬首役を務めた山田浅右衛門が、明治を迎えてたどる運命。直木賞受賞作としては意外なほどの名作である。
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形式:文庫
世襲の試刀師であり処刑人でもあった山田浅右衛門の物語。

本書は、幕末の動乱が終息し、日本が西洋化を推し進めていく明治初期を時代背景にしている。武士の時代が終わり、試刀師という職人が不要となっていく近代日本。人道的な理由から斬首が絞首刑に代わり、人胆の生成も禁止されたため、山田浅右衛門の250年の家業に終止符を打たねばならないときがやってくる。

私が目を通したことがある鳥羽亮『絆−山田浅右衛門斬日譚』や、小池一夫原作 小島剛夕画『首斬り朝』の人情話とは随分趣が違う。

本書は、山田浅右衛門吉利(七世)と、吉豊(八世)、在吉、吉亮、真吉 親子の懊悩と崩壊を描いている。浪人の地位でありながら、徳川家御佩刀御試御用という高位の役職と高禄を得ていた山田浅右衛門一族が、政治的な大変革により、すべてを失ってしまうのだ。自己の技を研鑽することに生涯をかけてきた人々が、明日を見失っていく様が、重厚な筆致でつづられていく。そこには、感動は一片もなく、残酷な真実があるだけだ。

本書で焦点があてられているのは、吉豊の後を継ぐことになる三男 吉亮。なんと、12歳から罪人の首を刎ねていたという。読者は、吉亮をとおして、山田浅右衛門という処刑人の凄まじさやを知ることになる。山田家の暗澹たる将来に、時代の波に揉まれ変節していく兄と弟、父吉利の後妻であり義理の母 素伝への思慕が絡まりあって、救いのないドラマが展開していく。次男 在吉、四男 真吉のあまりに悲しすぎる最期には、胸がいたくなってしまうだろう。

著者が引用する様々な史実から、綿密な取材の上で本書が書かれているのが良くわかる。実在の人物を配しての、著者の巧みな創造力には敬服するしかない。だが、引用が多くなったり横道に逸れたりして、物語に没入することを若干妨げていることも否めない。発見もあるので、ためになることは確かなのだが。
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