アメリカの田舎町クインシー・ギャップで5人の男女のおデブさんが集まって結成された「デブ・ファイブ」がダイエットに恋に犯罪捜査に奮闘する活躍を描く大好評シリーズの第3弾です。難事件を解決し探偵の腕を上げるのに比例してダイエットの努力も実を結んで来たメンバーが、今回がんばった自分達へのご褒美にと週に一度料理教室への参加を決めます。けれど流石に良い事ばかりは続かず、いろいろと心配事が起きるのでした。
保安官代理の試験に専念したいルーシーは次第にグループの活動から離れて行き、ジェイムズとの仲も怪しくなる。美術教師リンディは高校に美人の恋のライバルが現われ気が気でないし、ジェイムズは恋の悩みに加えて始終頭痛を覚え出し体調不良になる。そんな時に料理教室の生徒の双子姉妹の妹が洞窟で殺される事件が起き、いよいよ我らがデブ・ファイブの出番となる。
今回推理の方は双子の姉の方にも危害が及ぶと流れの大体の見当がつき最後の真相に大きな驚きはありません。でもシリーズの大きな魅力のひとつ人間ドラマの方は相変わらず絶好調で、偏屈な父が絵のスランプに陥ったのを心配したジェイムズが料理教室の陽気な料理長の婦人との縁を取り持つ話、図書館の本の返却口で見つけた高額の宝くじが当選していた事件にまつわる温かい人情話、リンディが思いを寄せる校長先生との間に起きるめでたい話、そして新聞記者マーフィーが出世欲に夢中なだけの女性でなく意外な優しさを見せジェイムズと誠実に結ばれるラヴ・ストーリーが圧巻です。そんな中唯一心配なのはルーシーで、努力の甲斐あって願いが叶ったのは良かったのですが、逆に女性としての幸福からは遠ざかってしまったのがとても残念で可哀相です。でも陽気で愉快なデブ・ファイブに涙や悲しみは似合いませんし、優しく思いやり深いジェイムズの機転で再びひとつにまとまったメンバー達は今回の試練を経て確実に成長したと信じていますので、今後更にパワーアップした活躍を見せてくれる事を期待したいと思います。