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古典の影響を近代文学に探るという着眼点はいい。しかし内容について言えば、学術的な書にしてはガードが甘すぎるの一言につきる。たとえば、源氏物語と漱石の作品にちょっとでも類似した点があれば、漱石が源氏物語を踏まえたという希望的観測に基づいて論を進めてしまう。万事が同じ調子で、影響関係の検証がとにかく甘すぎるのだ。
帯に「気鋭の文学探偵」とあったが、この程度で気鋭を名乗られては、まともな研究者に対して失礼というものだろう。それともこの本はあくまで「推理」であって「研究」ではないということだろうか。それならばまだ納得できるのだが。
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