著者は引退後に趣味で鉄道や旅行の歴史を研究しているという人物。
本書は、明治〜第二次大戦前までの時期を取り上げ、文豪たちが海外の鉄道にどのように乗ったかをまとめたもの。
夏目漱石と満鉄、林芙美子とシベリア鉄道、野上弥生子とアメリカ横断鉄道などが扱われているのだが、鉄道の歴史のなかに文豪たちの旅を位置付け、さらに彼らの遺した旅行記などから当時の社会と鉄道について読みとっていくという構成になっている。
まあ、それなりに面白い。良く調べてもある。
しかし、何だか物足りない。歴史の記述が甘いのと、文豪たちについて上手く咀嚼できていないからだと思う。もっと著者の書きたいように書いてくれた方が面白かったのではないか。