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文芸誤報
 
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文芸誤報 [単行本]

斎藤 美奈子
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容紹介

朝日新聞文芸時評も担当する文芸評論家の最新書評集。川上未映子、三崎亜記、有川浩など新しい書き手に注目した『週刊朝日』連載をまとめる。ここでとりあげた劇団ひとり『陰日向に咲く』は100万部突破した。宮本輝、渡辺淳一、ナベツネなど大御所を斬る刀も鮮やか。

内容(「BOOK」データベースより)

2005年以降の文学を読みまくり全172冊+α。

登録情報

  • 単行本: 371ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2008/11/20)
  • ISBN-10: 4022505052
  • ISBN-13: 978-4022505057
  • 発売日: 2008/11/20
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.8 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 490,385位 (本のベストセラーを見る)
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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
書評という芸 2008/12/9
By TaroTaro トップ500レビュアー
形式:単行本
05年から08年に週刊朝日誌上で「文芸予報」といタイトルで連載されていたコラムと同時期に朝日新聞紙上に掲載された書評をまとめた一冊。簡単に掲載順にするのではなく、テーマ別(ジャンル別?)に構成してまとめる芸の細かさが彼女らしい。タイトルどおり内容は彼女の本業である文芸評論だ。

小説も商品である以上、作者の手を離れた時点で、その使用方法(読み方)は使用者(読者)の自由だ。もちろん、斎藤氏がよく言うように「誤読」するのも読者の自由だ。そして、その小説に「書評」というかたちで新たな商品を世に送り出すのが文芸評論家と呼ばれる人達だ。よって、私たちには、この書評という商品もどう読もうと自由であるはずだ。

斎藤美奈子氏の書評は非常に商品価値が高い。なぜなら、私自身が未読で彼女が書評で貶している作品も読んでみたいと思わせ、また、既読であるが私自身の読み方と彼女の読み方がまったく異なっていた場合でもそれはそれで楽しめてしまうからだ。彼女の書評はもはや芸の域に達しているといえる。

彼女の芸は、勿論真面目な部分もあるが、基本的にはイジリとおちょくりと笑いだ。しかし、彼女にはそうやっている自分自身をも笑い飛ばしてしまう余裕と冷静さをもっている。だから彼女の書評には毒はあっても嫌味がないし、貶している作品まで読んでみたいと思わせるものになるのだ。

多少趣きは異なるが、「文学賞メッタ斬り」という文芸各賞を中心に小説(あるいは文壇)を豊崎由美・大森望氏の両氏が対談型式で語るという企画作品がある。このメッタ斬りが最初に刊行されたときには、その言いたい放題振りが話題になったはずで、私もかなり楽しんだし笑ったのだが、シリーズ化されていくうちにおもしろさが薄れていった。理由は両氏の評(語り)に言いたい放題というだけでそれ以上の芸がないからだ。言い換えれば、貶しっぱなし、褒めっぱなし、いじりっぱなしで余裕がないということなのだと思う。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 藤崎健一 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 週刊朝日(一部、朝日新聞)での連載をまとめた一冊。タイトルの通り
ジャンルは殆ど文芸(たまに児童書有)になります。

 氏の評論が(御自身の言を借りれば「誤報」であっても)読ませるもの
知的興奮を呼び起こすもの(こういう読み方もあるのだ!ということを
解き明かしている)なのは、ここで改めて説明するようなことではありません。

 本書でも同様の体験が出来ます。これは読者を無視して、自分の世界でしか
通用しない言葉を用いる他の評論家(これは文芸に限らず、芸術もエンタメも
同じです)のそれには無い体験です。

 しかし、個人的には同じ書評系(例えば『趣味は読書』とか『男性誌探訪』)
に比べると弱いのです。先に挙げた類書に比べると、それを手にとって読んで
みようかな?と思わせるものが、私の中では正直少なかったのです。
(尚、これは好みの問題です)

 なので、氏の他の本に比べると満足度もお勧め度も(私の中では)低くなって
しまいます。ただ、類書に比べれば、その差は歴然です。何か小説を読んでみたい
という方が参考にするには、十分役立つ一冊と考えます。
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By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
この人の文章には芸がある。それは稀有なことだ。
まず「文学作品を10倍楽しく読む法」に笑う。

・純文学は自分で楽しみを見つけなければならない登山となぞらえる。
・ストーリーばかりのとらわれず「攻めの読書」が必要だと説く。

しかしこれを素直に本心だと、とってはいけないのが斎藤美奈子だと私は思う。
何しろ斎藤美奈子の方法をとったとして、100倍楽しめるのではなく、
わずか10倍しか楽しめないのである。

私も読んでいる小説と斎藤美奈子の評を比べてみる
阿部和重『グランド・フィナーレ』気持ち悪い。同感である。
『星の王子さまの訳書』最も斬新なのは倉橋由美子役だろう。それ以外の訳は読んでいないが、倉橋さんのは面白い。
小林信彦『素晴らしい日本野球』他にも小林信彦作品の文庫が品切れなのは遺憾。同意見である。
宮本輝『にぎやかな天地』これは糠味噌小説。爆笑した。これは面白く無いのに記号だけで笑う決まりの『笑点』とも言えるだろう。
ほしよりこ『きょうの猫村さん2』なぜ面白いか考察してみようと、斎藤氏は言う。「これはなぜ面白いかというと…」という言葉が私は浮かんだ。

ひとつくらい反対意見を書いておこう。
米原万里『必笑小咄のテクニック』構えの大きい米原万里の笑いは世界で通用する。と斎藤はいう。
果たして笑っている理由はそれが面白いからであろうか否かに気付くべきである。
いくら編集者のゴリ押しかもしれないとはいえ、自署に『必笑小咄のテクニック』
という表題は付けないだろう。
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