この本は,河合塾が出している入試精選問題集シリーズの一つで,文系で数学を必要とする人のために出されている本です。
まず問題の難易度ですが,文系向けとしてはこの問題集のレベルはかなり高く,難関国公立以上が目安です。文系難関のための問題集には,比較的良い本が少ない傾向にあるため,この本は非常に貴重です。また,解説が豊富で,問題50ページに対し,250ページもの解説があり,文系向けらしく,テクニック重視の飛躍的な発想を避けているため,分かりやすいと思います。
私大の人は,このレベルの問題が2題以上出ることは考えにくいので,よほど数学の難しい私学を受ける場合または本番で満点を目指す人でなければ,このレベルは必要無いと考えていいでしょう。
使用法ですが,数学が得意であるという人は,この本を中心に使って演習を進めて行くようにすると良いと思います。先ほど述べたように解説はかなり詳しいので,解説が分からないようでしたら,その単元が苦手なのだと認識して,単元の復習をするという形にすることで,頻出範囲の苦手を消すことができます。
逆に,数学があまり得意でない人は,この本の問題を一通り見てみて,すぐに解法が浮かんでくる問題が結構あるならば,上の人と同じように挑戦しましょう。逆に,解けそうな問題が全然なければ,時間と意欲を削がれる結果に終わる可能性がありますので,少しレベルを落として,そこからスタートしたほうが良いでしょう。
傾向分析にとらわれない,確固とした数学の解答力を身につけたい難関国公立文系の受験者には,最高の教材です。