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文明の敵・民主主義―危機の政治哲学
 
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文明の敵・民主主義―危機の政治哲学 [単行本]

西部 邁
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

身震いするほど恐ろしい「国家なき民主主義」の末路。「多数性」を金科玉条とし、国家破壊の「改革」を手放しで礼賛してきた日本に危機が迫る。―「大衆の支配」に屈した我らの未来に希望はあるのか!?戦後日本の歩みに警鐘を鳴らし続けてきた思想家が、この難問に挑む。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

西部 邁
1939年3月15日生まれ、北海道出身。東京大学経済学部卒。東京大学教養学部教授を経て94年から2005年3月まで雑誌「発言者」主幹。現在、評論家、隔月刊誌「表現者」顧問。『経済倫理学序説』(1983年、中央公論社)で吉野作造賞、『生まじめな戯れ―価値相対主義との闘い』(84年、筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞。94年、著作・言論活動に対して第8回正論大賞を受賞。2009年、芸術選奨文部科学大臣賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 305ページ
  • 出版社: 時事通信社 (2011/10/12)
  • ISBN-10: 4788711664
  • ISBN-13: 978-4788711662
  • 発売日: 2011/10/12
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
「日本経済新聞社とテレビ東京が28〜30日に共同で実施した世論調査で、
野田佳彦内閣の支持率は58%で、9月末から10月初旬にかけての前回調査と同じだった。
野田首相が交渉参加に意欲を示す環太平洋経済連携協定(TPP)に「参加すべきだ」が45%で
「参加すべきでない」の32%を13ポイント上回った」

経団連寄りの日経の調査であることを割り引いて考えても、民意とはこんなモノなのである。
アメリカの属国化を招き、強欲資本主義、市場経済至上主義、放縦民主主義をに本音根付かせてはならない。

その民主主義の怖さを論じるのがこの本だ。
ちょっと考えればすぐ分かることだが、
・多数決は心理ではないし時として熱狂に由来する誤謬(大東亜戦争、ヒトラー選任)であったりするし
・代議制が機能していないのに政権党は民意民意という。民意はただの錦の御旗ではない。
民主主義というのは、国民主権とほぼ、同意語であるが、その主権者たる国民は
信ずるにたるものなのか。TPPしかりである。

民主主義は危機にひんしているが、民主主義に変わるものをまだ人類は発明していないのである。
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16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By recluse VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
これは渾身の力作といってもいいでしょう。本来著者の領分ではないと思われる政治学の領域(マキャベリ、ホッブス、ロック、ルソー)から本書はスタートします。すべての概念と現象は大きな歴史と伝統の中で咀嚼されることにより、浮かび上がるのは、現代の合理主義の空虚さです。その文脈の中で経済学(数量化と正規分布の下での確率的な予測まがいと法則性への模索という与太話)そしてアメリカニズムという左翼の背後に潜む思考の貧困さとおぞましさが浮き彫りにされていきます。それは近代という合理主義思想のラジカルなおぞましさです。この人間観と価値観の貧困さと歴史性の「欠如」という歴史性こそ取り上げられるべきテーマなのです。
そしてもう一つの本書の特徴は、驚くべきほどの言葉へのこだわりです。所詮輸入された概念ですが、その語源(英語、ドイツ語、ギリシャ語)と訳語をしつこいくらい丁寧に提示することによって、これらの概念は輸入性を脱色し現実としての生命力を持つことになります。
どちらかというと、これまでは、ある一面からの断罪という印象を与えてしまう著者の言説でしたが、本書で展開される著者の考察は、決してニヒリズムではなく、負けを覚悟しながらも、伝統と慣習の継続へのかすかな望みをつなぐものであるものが、明らかにされます。
全編を通して明らかにされるのは、否定しようのない日本の属国性です。その隷従を意識されることなく、60年にもわたって繰り返される茶番と現代の日本を覆う技術論的な思考こそ、今の絶望の根源であるという真実は苦いものです。もともとは経済学徒であった著者がここまで政治を語らざるを得ないということこそ経済学という技術知の限界を示す証拠はありません。
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