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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
理性と狂気の境界を行くミステリー。面白いです!,
By e90j77gn (兵庫県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 魍魎の匣 (講談社ノベルス) (新書)
京極夏彦先生のミステリーを読むと、日常から遊離して、この世でない、どこか別の世界に引き込まれるような感覚を覚える。夢中になって読んでいくうちに、ちらちらとそういう異世界の風景が見えてきて、気がつくとあちら側にどっぷりと肩までつかっていて、冷や汗を流す、という…。そこが怖くもあり、ワクワクするところでもある。この本は特にそういう毒気(?)が強いと思う。ミステリーとは思えないほど長編だが、そこには確かに読む楽しみがあるのだ。ところで、妖怪をネタにしたシリーズの中でも、今回は特に興味深い1冊だと思う。というのは「魍魎」という妖怪がわけわからんヤツなので、くだんの陰陽師が、中国から日本の江戸時代までの、実に多様な文献をどんどん紹介してくれるのだ。それを「ほほう」とうなずきながら読みつつ、事件との接点を発見するくだりにいたり、「あ、そうくるか」とうならされる。 単にミステリーが好きな読者だけでなく、妖怪や神話伝説が好きな人が読んでも楽しめることはまちがいなし。まだ読んでない人はぜひ読むべし。
53 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
第2弾にして、早くもシリーズ最高の出来。,
By
レビュー対象商品: 文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫) (文庫)
京極堂シリーズ第2弾。シリーズ第1弾『姑獲鳥の夏』で表された登場人物それぞれのキャラクターが、 この作品でより濃くなり、固まっていく感じなので、やはり本書を読む前には 『姑獲鳥の夏』は読んでおきたい(もちろん、本書を独立して読んでも十分に楽しめる)。 このシリーズ(というか京極夏彦氏)は、本当に多様な分野を扱ったストーリーを描く。 作者自身はどういう意図でこのシリーズを書いているのかわからないけれど、 個人的にはこのシリーズは啓蒙の書だと思っている。 つまらん常識を覆す、という意味で。 特に本書は、(メインテーマとは少しズレるけれど)一般的な「犯罪者に対するイメージ」 を覆そうとする作者の意図がよく見て取れる。そういう意味で、できる限り多くの人が本書を読んで欲しいなあと思う。 評者は、テレビのコメンテーターやなんかが犯罪者を異常者扱いするのを観て、さらにそれらを無批判に受け入れる人間をみて、毎度ムカついているタイプなので、同じような方は本書に共感できるところが多いはずであるし。 評者は推理小説が好き、というわけではないので、本書のトリックや推理が推理小説として 成功しているかどうかはわからない(この点、他のレビューでは良い風に評価していないものもあるようだ)。 ただ、ストーリーの奇抜さ、それに伴ってついてくる知識、ボリュームがあるのに一文の無駄も無い構成etc...秀作が多いこのシリーズの中でも、本書の「面白さレベル」は群を抜いていると思われる。 個人的にはシリーズ最高の出来。 なぜ商品の評価を「星5つ」までにしかできないのだろう・・・残念。
12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
思った以上!!癖になりそうっ!!,
By
レビュー対象商品: 文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫) (文庫)
最初に読んだ京極作品『姑獲鳥の夏』が大当たりだったので、続けざまに『魍魎の匣』を読みました。他の方のレビューを見ると、本書が京極夏彦の最高傑作と評価しておられたり、星の数でも満点が連なっているので さぞや面白いのだろうと期待大でした。 その一方、本書の内容紹介文は『姑獲鳥の夏』のそれと比べるとうまくないな、と思います。好奇心のあおり方が弱いといいますか・・・。 だからとにかく読んでみてください!後悔しない作品です。 それはさておき、実際読んでみると、著者の才能にあっと驚かされます。前回とほぼ同じ顔ぶれ&同じように京極堂が憑き物を落とす、 という設定でありながら、こうも違った作品に仕上げられるのかと思わず感嘆の溜め息。 また、前作よりも人物描写・心理描写が細かく丁寧になったな、と思いました。誰も彼もかなりの個性派揃い。それでいて魅力的。 本作では前回と違い、なかなか京極堂が出てこない。私は京極堂が関口相手に一席ぶつ場面がなかなか気に入っているので、 まだかまだかとかなりじらされました(笑)。 活字でこれだけ臨場感を出せる技量はさすがです。 終盤物語が収束していくあの感じがたまりません!!
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