シリーズ第四弾。
「メッタ斬り」を初めて読んだときに感じたインパクト、それは文学賞を切るという題材そのものや、大森・豊崎両氏(特に豊崎氏)の豪快な言いっぷりに対して感じたのだが、さすがにそれも第四弾になるとかなり飽きがきていた。だけど、シリーズものは余程のことがなければ最後まで付き合う性格なのでとりあえず購入。
読み終わった結果は、第五弾が出ても買わないかもしれないなぁ、というものだった。
だが、それは内容がマンネリだからという理由だけではない。マンネリだからといって飽きることなく読むことのできるシリーズものはいくらでもある。
いくら“文学賞を斬る”という内容であっても、このシリーズはあくまでこの二人が読んだ小説を、芥川賞や直木賞の選考委員達がどう読んだのかということを語って(茶化して)いるのだから、突き詰めれば、両氏の“書を評する”という“力(書評をするという行為の実力=芸)”が試されていることになっているはずである。
繰り返し読むことのできる書評、あるいは発表される著作を継続して購入しようとさせる気にさせる書評家というのは、“けなしている本ですら読んでみたい”と具合に書評そのものが“芸の域”達していなければならないはずだが、残念ながら大森・豊崎の両氏には読者にそれを芸として読ませるまでの力はないと思う。