漫画、ゲーム、ライトノベルの世界を、文化部的活動にいそしむ少女達は眩しい!という視点から捉えたムック本。本書では幾度となく「時間的空間的制限の中であるからこそ輝く彼女達」という表現が登場するが、その一言に尽きる内容で、文芸部、演劇部、写真部…その姿を外から眺めるも良し、輪の中に入って一緒に楽しむも良し。個人的には、楽器の絵は持ち方も含めてなるべく本物に忠実に描いて欲しかったけど、これは些末な事。ただ、なんでも「少女はカワイイ」という方向へ引き寄せてしまうように見え、例えば伝統芸能そのものを理解して分別をわきまえた上で真摯に取り組む姿勢などについてあまり深く掘り下げる考察が少ない事は惜しい。とはいえ、そこらへんをしっかりフォローしようとすると本書の趣旨から離れてしまうので仕方がないのだろう。
この手のムックは一歩間違うと単なる商品紹介カタログに転落してしまうところだが、制作者側の熱意ゆえか、しっかりバランスを保っている。現役の中学生や高校生ではなく、読み手としては、とっくにオトナになった人のほうがふさわしいように思える。時間よりも早く駆け抜けた「あの頃」を追体験するために。