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文化人類学15の理論 (中公新書 (741))
 
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文化人類学15の理論 (中公新書 (741)) [新書]

綾部 恒雄
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 新書: 300ページ
  • 出版社: 中央公論社 (1984/09)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4121007417
  • ISBN-13: 978-4121007414
  • 発売日: 1984/09
  • 商品の寸法: 17.4 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By "ciaam"
形式:新書
「文化人類学」と聞いて、それがどんな学問なのか、答えられる人は多くないだろう。また、間違った印象を抱いている人もいるのではないだろうか。私はそういう人間の一人で、この本を読むまで、興味さえ持たなかった。

この本にはタイトルのとおり、15の論文がおさめられている。その15は、それぞれ文化人類学という学問の紹介、文化人類学の理論のまとめである。ある理論はどういう経緯で生まれたか、どういうものであるか、これからどう発展していく可能性があるか、などがわかりやすくまとめられている。

まったく素人のわたしでも、「文化人類学」のすばらしさの一端を感じることができる本だった。

このレビューは参考になりましたか?
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By akiolee
形式:新書
極論するならば、文化人類学は「他者」を常にその研究対象としてきた。しかし、前書きにおいて本書の内容と目的について編者は、「本書に収録した十五の理論は、ほぼその出現順に配列されている。しかし、この場合も、どの時点をもって当該理論の学としての確立期と措定するかが大きな問題となる。[中略]学説の区分や理論の継承・発展の解釈のうえで、本書ではなお解答の得られていない部分も多い。ただ、モーガン以来の文化人類学理論の流れを、進化論から伝播主義・機能主義をへて広義の構造主義への展開としてみる形でまとめようとしたのが本書の編集上のモチーフであった」(pp.iv-v)と述べている。この意味で、本書は文化人類学そのものを、歴史的研究の対象として捉え直す数少ない試みである、ということも出来るであろう。その一方、入門書として位置づけられたその内容は、門外漢にも分かりやすく平易にまとめられている。また各章末には、当該理論に関する参考文献が提示されており、各々の理論についてより深く知りたい者にとっての水先案内としても大変有用であると感じた。

本書の各章と執筆者は下記の通り(敬称略)。

はじめに(綾部恒雄)、1.文化進化論(黒田信一郎)、2.文化伝播主義(クネヒト・ペトロ)、3.機能主義人類学(田中真砂子)、4.文化様式論(綾部恒雄)、5.オランダ構造主義(宮崎恒二)、6.文化とパーソナリティ論(心理人類学)(箕浦康子)、7.新進化主義(松園万亀雄)、8.マルクス主義と人類学(小野沢正喜)、9.構造主義(吉岡政徳)、10.生態人類学(田中二郎)、11.象徴論(梶原景昭)、12.認識人類学(福井勝義)、13.解釈人類学(小泉潤二)、14.文化記号論(関一敏)、15.現象学と人類学(浜本満)。
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By モチヅキ VINE™ メンバー
形式:新書
 文化人類学の15(区分の問題あり)の主要学説の成立事情・理論的特質・分析の代表例・展望を、それぞれの分野の第一線で活躍している研究者が解説し、1984年に刊行した本。文化人類学は、まず19世紀後半に文化進化論として成立する。その後伝播主義による批判を経て、1920年代にはデュルケーム社会学の影響を受けた機能主義が登場する。それは現地調査に基づき、文化を全体的・静態的に理解し、その中での個々の要素の機能を分析する立場であった。1920〜30年代にはこの機能主義の優位の下、ほかにも文化様式論(ベネディクト)・オランダ構造主義(レイデン学派)・文化とパーソナリティ論(1960年代に心理人類学へ)・新進化主義(ミシガン大学)・マルクス主義人類学も興隆した。しかし1960年代には、人間精神に見られる無意識の普遍的構造を追究する構造主義が、機能主義に取って代わり、文化人類学の主流となる。それは通常、モース社会学とヤコブソン音韻論の影響を受けた、レヴィ=ストロースの名と結び付いて理解されるが、本書では彼のトートロジックに完結した閉じた体系よりも、ニーダムの実証的で開かれた理論の方が評価されている。この構造主義は、以後の文化人類学に多大な影響を与えた。それはまた、社会と機能の研究から文化と意味の研究への重心移動と関わっており、この頃から、象徴論・解釈人類学・認識人類学・文化記号論等も興隆する。その他1960年代には生態人類学が、自然と人間の関係を問い直し、1970年代には現象学的観点の導入の試みが、人類学という営みに関する根底的反省を促している。本書は以上のような代表的な学説の簡便な紹介として、大いに参考になる本であるが、他方で別々の論者が各理論を紹介しているために、全体的な流れが見えにくいきらいもあるように感じられる。
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