この本のコンセプトは東大の数学入試問題を通じて、その問題はどういう意図で出題されたかということを解説するという本だと思います。
問題本文の中にある出題者の意図をくみ取りつつ問題を解くということを著者の模範解答と丁寧な解説によって指導してくれます。
例えば「円周率が3.05より大きいことを証明せよ。」なんていうわずか数十文字の問題ですが、そこにも出題者の意図というものは存在しているという事を証してくれます。
そしてそこにある大学が求める人材の質というものが分かります。
それと前書きに有るように一番数学という教科が得手不得手が分かれているので苦手な人でもわかるように解説してくれ、かつ上記の出題者の意図をくみ取ることも一題につき20ページくらいの解説で教えてくれます。
これを読めば数学だけでなく他の教科でも他の大学の問題でも、問題から出題者の意図を探り、そこから大学の求める人物像を浮かべやすくなるのではないでしょうか。
問題自体は全部で七問で分野も全てカバーしてるわけではありませんので、東大数学入試問題の虎の巻というものではありません。
あくまで帯に書いてあるとおり「理系読み物」です。
ただ補足するのであれば「東大数学入試問題を通して知る"入試問題"とは?」といったような感じではないのでしょうか? どちらにせよ数学をツールにした「受験読み物」であることに変わりはないと思います。