この本で扱う内容は、群論や外微分、楕円関数、フーリエ変換などのいわゆる大学での数学についてである。私は40年前に大学生で線形代数と微積分の次にならった内容が説明されていて、本当に久しぶりに友人に出会ったように,懐かしく思った。
次の著者の言葉はすばらしいと思う:「閉区間で連続な関数はリーマン積分可能である」ことを証明することは難しくないが退屈である。そんなことに時間を費やすよりは外積代数、微分形式、外微分などの易しい場合の使い方を教えた方がよい。「すべて厳密に」などとは絶対に考えてはいけない。限られた時間で有効に数学の使い方を教えるには実際的であることが必要である。
学生のときすべてのステップを一つ一つ漏らさず証明しながら進んで行くのが数学とばかり考えていたために、私は挫折してしまったのかもしれない。この本を読むといろいろな数学の分野が共通の論理と共通の手法で見ることができるということが分かり、もっと早くに知って起きたかったと思った。著者はプリンストン大学の高名な数学者だが、あちこちで様々な教科書である教え方をしているが、それは見とうしがよくない、もしくは、条件を少し緩めるために細かい面倒な証明に成っていると言ったことに対して、はっきりと批判している。私は,数学とはこうゆうものだったのか、と目を見張る思いだった。
各所に書かれている証明は飛ばしても良いので、全体の流れを読んでここに紹介されるさまざまな分野に親しんでほしい。