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数学をいかに使うか (ちくま学芸文庫)
 
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数学をいかに使うか (ちくま学芸文庫) [文庫]

志村 五郎
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

「{「}何でも厳密に{」}などとは考えてはいけない」――。世界的数学者が教える「使える」数学とは。文庫版オリジナル書き下ろし。

内容(「BOOK」データベースより)

歴史的な発展を念頭に置きつつ、“どう使うか”という立場から書かれた入門書。在来の教科書が教えてくれない有用な定理や考え方を多数紹介。書き下ろし文庫オリジナル。

登録情報

  • 文庫: 173ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2010/12/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480093257
  • ISBN-13: 978-4480093257
  • 発売日: 2010/12/10
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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71 人中、66人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By るり
 この本で扱う内容は、群論や外微分、楕円関数、フーリエ変換などのいわゆる大学での数学についてである。私は40年前に大学生で線形代数と微積分の次にならった内容が説明されていて、本当に久しぶりに友人に出会ったように,懐かしく思った。
 次の著者の言葉はすばらしいと思う:「閉区間で連続な関数はリーマン積分可能である」ことを証明することは難しくないが退屈である。そんなことに時間を費やすよりは外積代数、微分形式、外微分などの易しい場合の使い方を教えた方がよい。「すべて厳密に」などとは絶対に考えてはいけない。限られた時間で有効に数学の使い方を教えるには実際的であることが必要である。
 学生のときすべてのステップを一つ一つ漏らさず証明しながら進んで行くのが数学とばかり考えていたために、私は挫折してしまったのかもしれない。この本を読むといろいろな数学の分野が共通の論理と共通の手法で見ることができるということが分かり、もっと早くに知って起きたかったと思った。著者はプリンストン大学の高名な数学者だが、あちこちで様々な教科書である教え方をしているが、それは見とうしがよくない、もしくは、条件を少し緩めるために細かい面倒な証明に成っていると言ったことに対して、はっきりと批判している。私は,数学とはこうゆうものだったのか、と目を見張る思いだった。
 各所に書かれている証明は飛ばしても良いので、全体の流れを読んでここに紹介されるさまざまな分野に親しんでほしい。
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47 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By susumukuni VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
数論の大家である志村先生が、線形代数と微積分の初歩を学んだ人を対象に、「使える数学」とはどの様なものかを例示し、数論の深遠な世界に誘う、示唆に富むとても面白い書である。

数学の重要な概念や定理の中に、その証明よりも、使いこなせる事のほうが遙かに重要なものがある事を思えば、誰もが志村先生の以下の見解に共感を覚えられると思う。時間が限られた教室の講義では、使える概念と定理を優先し、適切な例で生徒がその「ご利益」を理解し、使えるようにすべきである。厳密な証明に時間がかかるものは講義では行わず、その偉力に目覚めた学生の自発的な学習に任せても良いと。

外積代数と微分形式の理論、四元数環、群の表現論、クリフォード代数の理論などが、代数系の「使える数学」として挙げられているが、何れも「なるほど」と頷けるものであろう。スピノルやスピン表現の重要性から当然かもしれないが、このレベルでクリフォード代数が挙げられているのは注目に値する。

保型形式論と虚数乗法論の世界一の大家が、その基本を学ぶ為の案内をされているので、本書の後半は一段と面白くなる。楕円関数論がこれらの理論の発祥の地である事、楕円関数の神秘を解明することが複素解析の主目標であった事、保型形式のフーリエ展開と対応するディリクレ級数がメリン変換という一種のフーリエ変換で結ばれている事などを思えば、題材と内容の妥当性が理解できるであろう。後半の解説はどれも面白いが、ヤコビのテータ関数の変換公式へのポアソン和公式を用いた鮮やかな証明とメタプレクティック群の解説が特に印象に残った。

随所にちりばめられた逸話と著名なテキストの著者による評価が本書に彩を添えている。初歩を少し超えた段階で学ぶべき「使える数学」とはどの様なものか、世界に誇る大家の声に母国語で接する事ができる本書は文句なしに素晴らしい。全ての数学ファンにお薦めしたい一冊である。
このレビューは参考になりましたか?
41 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
一般向けの数学書として最高レベルに属する。
読者としては
プロの数学者、
プロの数学者であったもの
プロの数学者を目指すもの
理学部数学科で数学者養成に携わってきたものには
示唆に富むものである。
 志村先生は20代で東大助教授、それから大阪大学教授を短期に務めて
プリンストン大学で永く教授生活をおくる。そのため教育経験は豊富である。
 東大助教授時代に、理科の学生が余りにも出来ないので、
高校の数学IIIに接続がよい教育の仕方を考えて
数学IVとして教えるのがよかろう、とつぶやかれたそうだ。
この話は、レビューアが大学2年の頃、モリシゲさんから
聴いたことである。今に至るまで忘れられないインパクトを受けた。
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