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最も参考になったカスタマーレビュー
34 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
数学を活かすためには,
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レビュー対象商品: 数学で犯罪を解決する (単行本)
FBI捜査官の兄に助力する天才数学者が様々な数学を駆使して犯罪を解決するドラマのスピンオフ的な解説本ながら、ドラマで扱われたものが基本的に実際そのとおりである ことを解説しています。 犯罪捜査やテロ対策から交通安全や治安維持といった社会政策にまで、あちこちで 実際に高度な数学が駆使され私たちの日常を維持している様は、うっすら「そうかな」 と思わないではなかったものの、やはり圧巻。 紹介される数学も、グラフ理論によるネットワーク分析などゴリゴリの理論から、 画像エンハンスといった高度な応用にいたるまで非常に多岐にわたっています。 数学の説明は、実はほとんどなく、その現実の応用場面を読者に理解してもらうのに 最低限必要な範囲に止められていて、数学のお勉強にはなりません。 でも、もっと大きな主張が隠れているのではないかと疑い中。 ドラマでは、犯罪は弟の天才数学者が駆使する数学だけでは解決しません(いや本書の 力点は、数学を駆使するところにこそあるわけですが)。駆使される当の数式を計算する ために必要不可欠な変数は、地道なFBI捜査官の足や他の捜査機関に蓄積されていた 過去の履歴から得られます。あるいは、数学の指し示す範囲を限定するための追加的な 情報や数式から有意な解を導出するために挿入される決定的な定数は、FBI捜査官の非 数学的(かどうか微妙ながら)な専門知からもたらされます。 数学が様々な場面で実務に応用されて、すばらしい威力を発揮している、というのがこの 本の眼目であり主たる内容でありますが、読了して印象に残っているのは、その伏流として の、数学的ならざる専門知や、現場の当事者の前向きさといった、いかにも従来的な努力・ 営為と十分にタッグを組んでこそ、数学の威力が現実で活きる、ということだったりします。
26 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
数学の意外な一面を紹介する良書ではあるが、説明がやや中途半端な印象も,
By MM (北海道札幌市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 数学で犯罪を解決する (単行本)
『NUMB3RS』は数学応用して犯罪解決に利用する米国刑事ドラマである。本書は、ドラマでは簡素な説明に留まっている数学的論理について紹介し、実際の犯罪捜査や社会における位置づけを述べている書の邦訳版。DNA鑑定と統計学的な手法で真犯人確率を推定したり、確率的に犯人を絞り込んでいくベイズ推定や、テロリストとの交渉術としての囚人のジレンマなどを紹介している。やや難解な部分は読み飛ばしても論旨は理解でき、数日で読破可能。現代社会は数学による理論で成り立っていると行っても過言ではない。GPSや信号の制御、携帯電話など全てが数学を元に合理的に構築されているが、一般市民にとってはそれがどのように利用されているかはわかっていても、具体的な理論についてはほとんど知られていない。犯罪捜査においても、実際の証拠から合理的に容疑者を犯人と示すには数学が必要であるが、これも一般市民にはイメージしづらいことと予想される。そう言った意味で、本書はその意外性を紹介する目的を十分に果たしている。とくに、ジョン・ナッシュらによって構築されたゲーム理論などが犯罪捜査に応用できることや、目撃証言の信憑性についての検証を、ベイズ推定を用いると印象とは異なった数値となることなども非常に面白い。 一方、難点として、著者の一名は数学者ではあるが、統計学を専門としているために、ニューラルネットワークなどでは具体性がない説明となっていたり、指紋捜査やDNA鑑定については単純な統計手法を冗長に説明したりと、著者の得手不得手がばれるような、一貫性のない紹介となっていることが挙げられる。同様に訳者も数学の専門家ではないため、説明があやしくなっている部分も見られる。したがって、数学に詳しい者には物足りなく、知らない者にとってはわかりづらい部分ありと、やや中途半端な内容に感じた。 数学の意外性を紹介するだけであれば面白いが、前期問題点から原著を直訳しただけであれば星3つだった可能性もある。しかし、最終章はドラマの各エピソードや訳者が推奨する関連図書について、原著にはない捕捉を独自に行っている。文章は雑ながらも、面白い内容を広い読者に紹介しようとする良心的な努力が表れており、訳者の努力によって総合的に星4つの評価。
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「数学は役に立つ」と主張する本の中では最高の説得力,
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レビュー対象商品: 数学で犯罪を解決する (単行本)
数学の効用を説明する本は多数あるが,評者が読んだ中では本書が最も面白い本だ.主に書かれているのは,説明のためにわざわざ作った例題ではなく,現実.高校までに習う数学ではなく,大学で習う数学や専門家が使う数学.思考の訓練や科学技術の言語としての側面ではなく,数学(応用数学とか情報科学とか工学とか呼ばれるものも含む)をストレートに使う話.幅広いトピックス.概念の定義が面倒な話題では説明が表面的であるなどトピックスによって温度差はあるものの,総合すると非常にわかりやすい説明.数式入りの縦書きのために読みにくい部分があるとか,最後の1/5ぐらい(元ネタ紹介と訳者補遺)がヌルいとか,数式に誤植があるとか,細かな文句はつけることもできるが総合すると素晴らしい本.高校生からセミプロまで,広い範囲の人に勧めることができる.暗号の説明なんて短い中に証明以外の主要なものが詰め込まれているし,カジノやテロの話なんて読みながら色んなことを思いついて計算を始めたくなってしまう.裁判がらみの話は必須の教養と表現しても言い過ぎではないだろう.「自分は数学はわかんないけど立派に生きている」では済まされない.また,プログラミングができる人ならば読みながら自分でコードを書いてみたくなるのではなかろうか. 知的欲求を満たすための読み物としてはもちろん,大学の参考書,中学や高校の数学教師に要求される教養本としても価値が高い.ドラマ「NUMB3RS」を見ている必要はない(評者は見ていない).
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